にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

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読書

にんじんと読む「関係からはじまる」 第一章

第一章 境界確定的存在からなる世界 自己と他者の区別は、人間が作り出したものであり、この世界を理解する方法の一つにすぎない。 関係からはじまる―社会構成主義がひらく人間観 自己/他者、そしてさらには個人/共同体という区別は境界によって区切られた…

にんじんと読む「人はなぜ憎しみあうのか 上」

人間社会は社会性昆虫の社会に似ている。 私たちはちょっとした違いにとんでもない異質さを感じ、人間として決定的に同じである点はすべて通り越して、別物として扱う。逆にいうと社会のメンバーであるということは誰の目にも明らかなものであり、外見や話し…

(メモ)アフォーダンス

アフォーダンスとは、「私たち動物が行為するときに利用できる、環境そのものや環境中にある対象が持つ性質や意味、価値」のことである。対象のもつアフォーダンスは、その動物の大きさや脚のサイズなどによって利用できるかが異なる。動物の個体ごとに取り…

(メモ)戸籍とは

戸籍とは日本国民の身分関係を証明するものである。特に相続手続きでは欠かせないもので、戸籍への登録やその変更・抹消方法については『戸籍法』によって定められている。現在の戸籍制度ができあがったのは明治時代初期・明治5年で、壬申戸籍ともいう。ただ…

行政書士について ①

晴れて行政書士資格試験に合格した人。 これから費用が異常に高い行政書士会に登録し、行政書士として活動を始めるわけだが、そのためにはいろいろ準備が必要である。そのひとつが「行政書士法」の勉強であり、他の士業の独占業務を侵犯することは罰則付きで…

(メモ)遺言について

誰かが亡くなったとき、その人の財産をだれがどのぐらい受け継ぐかという権利はあらかじめ法律で定められている。配偶者は常にその対象で、それから子どもがいれば子ども、それからその人の親、兄弟姉妹と続く。(配偶者、●●)というセットだ[法定相続人]。…

図書館について

図書館概論 「図書館」とはなんであるか。 図書館の分類 図書館ネットワーク レファレンスサービス レファレンスサービスとは サービス提供のために 資料の調べ方の基礎 質問の類型 紙の歴史 図書館概論 「図書館」とはなんであるか。 図書館とは、「図書」…

にんじんと読む「ゲーム理論の見方・考え方」 第三章

第三章 対立、協調、交渉 前章において扱った不確実性下での個人の意思決定問題は、不確実性が相手だったが、現実の社会では「他のプレイヤー」が相手である。この違いは、相手の行動によって自分の行動が変わり、またその逆も成り立つという相互依存関係に…

にんじんと読む「ゲーム理論の見方・考え方」 第一章・第二章

第一章 ゲーム理論の誕生 ゲーム理論は、フォン・ノイマンとモルゲンシュテルンの共同研究の成果『ゲーム理論と経済行動』(1944年)にはじまる、自由で自律的なプレイヤーの合理的な意思決定を研究する数学の分野である。経済というさまざまな欲求のぶつか…

にんじんと読む「信頼はなぜ裏切られるのか」①

第一章 信頼とは何か? 信頼は、あなたのニーズと他者のニーズが異なるところに絡んでくる。もしも全員の目的がみんな一緒で、優先順位も一緒なら対立はないので、信頼も必要ない。人間の目的がぴったり一致するのは圧倒的な脅威にさらされたときぐらいだろ…

にんじんと読む「がんばること/がんばらないことの社会学 努力主義のゆくえ」🥕

第一章 「頑張り」=努力主義と平等の日本的文脈 まずは「平等」ということの日本的な位置づけについて確認する。 中根千枝『タテ社会の人間関係 単一社会の理論 (講談社現代新書)』は、《社会構造の分析に関する新しい理論を提出》するものである。 社会構…

にんじんと読む「文化とは何か、どこにあるのか」

第一章 文化はどう現れる? ある現象が文化的なものと見えるのはどんな時だろうか。 たとえば単なるひとつの石に対して文化的なものは感じない。だが、もしそれが枯山水の庭に置かれた石だったとしたらどうだろう。つまり物としてはまったく同一でも、背景に…

にんじんと読む「友だち作りの科学」

人間関係の悩み 友だちになるには 話すことのルール 会話をはじめる典型的なステップ 個人の場合 グループの場合 会話を抜ける よい関係を築く原則 みんなで集まるということのステップ 人間関係の悩み 回避型 彼らは恥ずかしがり屋や引っ込み思案と呼ばれて…

(メモ)「よりよく生きるということ」から

ほとんどの人は、その内容はともかく自分たちが望んでいるのは幸福だということに同意するだろう。だがどうすれば幸福になるのか、ここに二つの立場がある。 一つは欲求が満たされたとき、別の言い方をすれば欲しいものを持ったときである。ここにおける欲求…

にんじんと読む「現代日本語文法Ⅰ」 途中まで

文法とは何か 人間の言語は、有限の要素と少数の構成規則から表現形式を作りあげることにより、無限の意味内容を伝達することができる。文法とは単語から文が形成されるときの法則である。文法の基本単位は「文」そして文を構成する「単語」である。単語は、…

にんじんと読む「老年学に学ぶ サクセスフル・エイジングの秘密」第二章

第二章 「老いの価値」「老いの意味」 エイジズムとは、高齢者に対する差別と偏見のことである。その根は非常に深く、誰もが老いを<徹底的な若さの喪失><老衰に向けての後退><社会のお荷物><無力で依存した存在>であると定義してしまう。 医療従事者…

にんじんと読む「老年学に学ぶ サクセスフル・エイジングの秘密」第一章

「長い余生を、健康で楽しく暮らしたい。そして、最後までボケずに、安らかに死にたいものだ。そのためには、これからどんな暮らし方、どんな生き方を選択すればよいのか」 老年学に学ぶ―サクセスフル・エイジングの秘密 (角川文芸ブックス) 長寿法や健康法…

にんじんと読む「〈見すてられ不安〉に悩んだら」

見すてられ不安とは、このまま続くと思っていた状況(人間関係のつながり)が不意に脅かされたりしたときに覚える不安のことである。たとえば離婚する場合はもちろん、老いを感じることもこれに含まれる。このような不安を抱くことは人間にとって普通のこと…

にんじんと読む「分類という思想」

第一章 名づけることと分類 なんであれ、何かを分けるためには、何かになまえをつける必要がある。(略)従って分類と、なまえあるいはコトバは不可分の関係にある。 分類という思想 (新潮選書) だからまずは「なまえ」について書く。丸山圭三郎『文化のフェ…

にんじんと読む「生の肯定」 序章

序章 本書の狙いは、ニーチェの哲学的プロジェクトについての一つの体系的解釈を明確に提示することである。 ニーチェ哲学は、ばらばらのテーマを扱い中心がないとする人々もあり、逆に中心的な学説を特定し他のすべてをそれをもとに説明しようとする人々も…

にんじんと読む「測りすぎ なぜパフォーマンス評価は失敗するのか」

第一部 簡単な要旨 数えられるものすべてが重要なわけではなく、重要なものすべてが数えられるわけではない 測定することは改善へ向けた船出であり、組織が責任を果たせるようにするためのものだ。実績は測定されたものに落としこむことができると考えられ、…

にんじんと読む「ふわふわする漱石」

第一章 夏目漱石の『文学論』と、ウィリアム・ジェイムズの心理学とはきわめて深いかかわりをもつ。『文学論』はそもそも「組織だったどっしりした研究」、つまり文学とは何かという根本原理を探ろうとする科学的、実証的な、普遍を志向する探求だった。 凡…

にんじんと読む「文学とは何か(T.イーグルトン)」

文学とはなんたるか。 それは虚構か。いや虚構とするとどれほど多くの文字表現が見逃されることか。 この問いに関してロシア・フォルマリストはこう言った。文学とは形式だ。文学はある特殊な言語の使い方を陳列する。「汝、いまだ犯されざる静寂の処女よ」…

にんじんと読む「比較不可能な価値の迷路」

第一章 国家はそもそも必要なのか? 何らかの制度の正当化は、発生論的なものと帰結主義的なものに分かれる。国家が「人々の自発的な意思の合致によって成立したから」正当だとするのは前者であり、国家が「人々の効用を増大させるから」正当だとするのは後…

にんじんと読む「妊娠中絶の生命倫理 哲学者たちは何を議論したか」

ジョン・ヌーナン 妊娠中絶における根本問題は「ある存在者が人間であることをどうやって規定するのか」である。人はいつ人になるのか。神学者たちは人間存在を程度に基づいて差別することを拒否し、受胎即人間とみなした。受胎したのだからもうそれは人間で…

にんじんと読む「英語独習法」

① 認知科学の知見を外国語学習に当てはめ、その合理的な学習法を提案し解説することが本書の目的である。英語学習に関するわかりやすい方法論は数多出ているが、しかしそもそも、ほんとうに楽に英語を習得する方法があるのだろうか。認知心理学的にいえば、…

にんじんと読む「統計学が最強の学問である」

なぜ統計学が最強の学問なのか? どんな分野の議論においても、データを集めて分析することで最速で最善の答えを出すことができるから。 統計学が最強の学問である 果たして「どんな分野でも」なのかはともかく、多くの分野で役に立つのは間違いない。 サン…

読書カテゴリ。これまで読んできた本①

人類史のなかの定住革命 認知革命、農業革命、定住革命、国家誕生、工業革命。 人類史のなかにある様々な大変革のうち、およそ一万年前に起きた大変革である「遊動生活の停止」とその弊害について語る。人間は遊動生活に慣れ過ぎてそれに合わせて進化してき…

にんじんと読む「マーケターのように生きろ」

【マーケティングの定義】 マーケティングとは、顧客、パートナー、社会全体にとって価値のある提供物を、創造し、伝達し、運搬し、交換する、活動・一連の組織・プロセスである。 マーケターのように生きろ―「あなたが必要だ」と言われ続ける人の思考と行動…

にんじんと読む「劣等感と人間関係(アドラー心理学を語る3)」

精神的な健康な人がどんなものかについて色々思いつくかもしれない。ただ身体がどんな状態であれ、人は精神的には健康でいられる。たとえ死に瀕しても。あるいは喜怒哀楽がなんでも自由に出せることは精神的に健康なこととは言えない。たとえば怒りや哀しみ…