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「人類史のなかの定住革命」

良い本をちょっと紹介するコーナーです。

今回は「人類史のなかの定住革命」です。

   

人類史のなかの定住革命 (講談社学術文庫)

人類史のなかの定住革命 (講談社学術文庫)

 

 

「歩き回る生活」と「住み着く生活」について書かれております。

 主な主張はズバリ「人類は住み着かざるをえなかった」でしょう。つまり「住む」を手に入れたわけではなくて、そうしないと生存できなかった、ということですね。そして定住が、現代に起こっているさまざまな問題につながっているというのです。読んだとき、あぁ多分そうなんだろうなと思いました。にんじんの人類認識の基礎みたいな本になっております。

「定住したくてもできなかった」と考える根拠として赤沢は、人類の直立二足歩行、道具使用、育児をあげ、これらはいずれも定住生活においてこそ有効におこなえるのだと言う。 われわれ定住民の引越しや育児の体験をふまえて、移動生活では道具や幼児は邪魔物であたという彼の主張はともかく、一般には、遊動民の素朴な経済システムでは定住することが不可能であるという判断がある。 しかし、それだけを言うのはナンセンスであろう。なぜなら、反対に、定住民の経済システムによって遊動生活のできないこともまた明らかであり、 それを根拠にして、同じように、「この一万年間の人類史は、遊動したくともできなかった歴史であり、その間人類は定住生活を強いられてきた」と言えるからである。