にんじんブログ

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自己中心的 #36

 原稿用紙一枚で書く日記。#36

 

 自己チューという言葉をほとんど聞かなくなった。しかし自己チューがいなくなったわけではない。周りを見回してみるといくらでも自己チューがいる、なんと嫌な世の中だろう――――と思っていたら鏡があって、ようやく自分の姿に気づくかもしれない。

 犬は目がよくない。人間の知覚している色よりもずっと少ないパターンしか持っていない。不自由じゃないのかと訊かれたら犬は自分の鼻をこするだろう。しかし人間は「私たちは鼻が良くない」とは言わない。「犬は鼻が優れている」と言う。

 歩道を歩いているとき、自転車に不愉快そうな顔をされるときがある。おっとうっかり右側を歩いていた。しかしそれにしても自転車も融通のきかないやつだ、よほど自己チューに違いない。道は確かに左側通行が原則だが、それに縛られていてどうする。そして今度は自分が自転車に乗った日、こう思う。「左を歩けよ邪魔だな!」