にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

MENU にんじんコンテンツを一望しよう!「3CS」

「不安のメカニズム」を読んだよ。

 今日は「不安のメカニズム」を読みました。

 

神経組織

 私たちの神経は次のように分類されます。

 中枢神経は脊髄から脳にかけて、末梢神経は脊髄から体の各部分に向けて流れます。

f:id:carrot-lanthanum0812:20191006164515p:plain

 自律神経が「自律」と呼ばれるのは、私たちの意志でどうにかするものではないからです。手は好き勝手に動かすことができますが、心臓を止めてみようといって止めるやつはいません。いっちょ胃を活動させるかといって胃液を分泌するやつはいません。しかしそのおかげで、我々は無事に生活できています。

 しかし、自律神経は情緒に影響されることがわかっています。特に交感神経の反応は抜群で、彼らは危機を察知すると活発になり、たとえば鼓動を早めて血液を全身に送り出したりします。副交感神経は、交感神経が働かせる力と逆向きの力を有し、人体のバランスを整えています。

 

 天敵に襲われた時すばやく体を動かすのに役に立った恐怖も、特に天敵もいない現代においては別の形でその影響が現れるようになりました。交感神経は情緒に反応するため、不安だなと感じたら発動し、しかも発動しなくてもいいときに発動して私たちを困らせることがあります。

 神経の混乱が重度である場合、「神経症」と呼ばれ治療の必要が出てきます。

 

 神経過敏

 何かがあったり、長期に不安な状態が続くと、神経が過敏になります。その過敏な状態はなんらかの変調を鋭く察知するのですが、その変調自体が大したことのないものであっても、その人はひどい恐怖心を覚えるようになります。

 交感神経の高まりによって鼓動は早くなり、死を予感し、今度もまた同じ状態になるのではないかと恐れ、どんどんと過敏さを増していくのです。

(※死を予感するというのは過呼吸などではよくあり、おおげさな書き方ではない)

 

  恐怖 ⇒ 神経過敏 ⇒ 恐怖

 

 という悪循環によって、どんどんと症状が悪化していってしまいます。

 

f:id:carrot-lanthanum0812:20191007114942p:plain

 

 手や足の先に鉛の重しをつけたように、だらりとたらし、楽な姿勢で深々と坐り、でっきるかぎりくつろいでもらいたい。身体をすっぽり椅子の中に沈めてみることである。そして次に、体内にどんな感じがあるか、特にあなたをこれまでたえず戸惑わせてきた違和感が何であったか今一度確かめ、それから身をすくめ、ちぢこまることをやめてみることである。その際、ぜひ体内の感じ一つ一つを注意深く吟味し、その結果を、声に出してあなた自身に説明して見るといい。

不安のメカニズム―心の病から脱出するために (ブルーバックス 237)

 

 症状を「受容」したまま「時が過ぎるのを待ち」、決して「争おうとしない」

 

 自律訓練法においても、「両腕、両足が重い」という基本公式がありますが、〈手や足の先に鉛の重しをつけたように〉せよというアドバイスは非常に有効なものです。

 

 自律訓練法において「腕が重たい」「足が重たい」という基本公式を唱えて実際に重たく感じるのは、言霊がどうとかそういう気持ち悪い話ではなくて力が抜けているからです。普段、腕や足には一定の力が常に入っていますので、脱力すると重たく感じるのです。

 あの重たくなる感じを掴んでおくのは大変有用で、歩いているときも、立っているときも、脱力時の感覚がわかるようになります。椅子にべったり腰かけろとはいいますが、普通そんなことができるときに症状は出ないので、寝る前などにちょっと練習しておきましょう。

 

 

 

 

自律訓練法の実際 心身の健康のために

自律訓練法の実際 心身の健康のために