お茶とは
チャとは、被子植物門(Magnoliophyta) ー 双子葉植物綱 (Magnoliopsida) ー ツバキ目(Theales) ー ツバキ科(Theaceae)ーカメリア属の永年常緑樹のことである。比較的温暖な気候、年間降水量1300mm~1500mm以上が必要で、弱酸性の土壌を好む*1。さまざまな種類があるが「中国種」と「アッサム種」が主立っており、中国種は葉が小さく、紅茶などに使われるアッサム種は葉が大きい。日本で栽培されているのは中国種。カテキン量が少なく、アミノ酸含有量が多い。チャの葉を煎じて飲むものはすべてお茶と呼ぶ。産地、形状、茶葉の大小、採取時期などによってさまざまな呼び方がある。
製造法による分類
お茶は次の四つに分類される。ただし、ここでの「発酵」は微生物が関与するふつうの発酵ではなく、茶葉の中に水や酸素が加わって起こる化学変化を指す。付加反応、ともいう。(1)茶葉を干して水分を飛ばし、成分が分解される。(2)水分を飛ばした茶葉を機械や手で揉む→圧力がかかることでカテキンが酸化する。
- 非発酵茶
- 半発酵茶
- 発酵茶
- 後発酵茶
さて、茶葉は緑色であるが、摘んだ後に蒸すと色を残したまま酸化酵素を殺し、緑茶(非発酵茶)になる。また揉むとカテキンが酸化して茶色に変色し、紅茶になる。また、このカテキンの酸化を途中でとめるとウーロン茶となる。味はともかく理論上はダージリン緑茶も作れるわけだ。最後に後発酵茶だが、実はこれだけは微生物が絡む本当の発酵をしており、プアール茶だとか、いわゆる黒茶である。
お茶の歴史
お茶がどれほど前に誕生したかは不明だが、中国「唐」の時代、茶経(760年)という著作に記述が残っている。それによれば紀元前3400年に解毒として茶の葉を口にしたとあり、「漢」の時代までは薬として用いられ(前202~後220)、飲料とされたのは三国時代(220~280)のことである。1600年代になるとお茶がヨーロッパへわたった。日本へは渡来したか自生していたかはわからない。