にんじんブログ

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にんじんと読む「おしゃべりな腸(ジュリアエンダース)」🥕 ③

 生き物は生き物を食べます。生き物の基本構成は「糖分子」「アミノ酸」「脂質」。消化の営みは、生き物をこれらの基本物質に分けてしまって取り込むことです。

 糖分子は互いに結びついて複雑になることがあります。炭水化物です。あんまり複雑だからか、甘くありません。トーストをぱくりと食べると最終的にはスプーン数杯分の糖分子ができあがります。それじゃあまさに糖そのものといったような砂糖はどうかというと、あれは分解されるまでもありません。そのまま小腸から血液にいってしまいます。だから甘いものをたくさん食べると、血液がしばらく甘くなります。この二つの違いはなにか。結局糖分子じゃないか―――問題は、トーストは分解されながらゆっくりと吸収されていくのに、砂糖はダイレクトに血管に入り込むということです。体はもとの状態を保とうとするものですから、血が甘くなると(血糖値が高くなると)、インスリンを放出して対処します。でも、これがけっこう疲れる。この疲れがいけない。

 体はエネルギーを得ると喜びます。食べた時点でまあまあ疲れているところ、エネルギーがきたらそりゃ嬉しいでしょう。だから脳も喜びます。でも砂糖をダイレクトに食べてると、体に負担をかけます。ところが、私たちは砂糖まみれのものを飲み食いする時代に生きています。

 

 今すぐ必要でない糖分子は合成されて「グリコーゲン」として肝臓に保管されます。もしくは、脂質に変換して脂肪組織に貯蔵します。あなたがジョギングをし始めると、まず肝臓のグリコーゲンをせっせと消費し始めます。脂肪はあと! だから数分走って「いやあいいダイエットだった」というのは時期尚早です。

 ダイエットに協力する意味でも、糖の消費は脂肪からにしてほしいと思うかもしれません。でも、体にとって脂肪というのは非常に大事なものです。脂肪はエネルギー効率が高く、グラムあたりのエネルギー生成量が大きいのです。また体のいろいろなところに脂肪が使われています。わたしたちが考えることができるのも、細胞がこうしてあるのも、全部脂肪のおかげなのです。だからもし食糧難がきたら、脂肪を蓄えている人が生き残ります。

 

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