にんじんブログ

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(メモ)楽器・ピアノのこと

  •  フィレンツェの宮廷音楽家メディチ家お抱えの楽器製造者バルトロメオ・クリストフォリ(1655-1731)が1709年に作った「ピアノ(弱音)とフォルテ(強音)が出せる大型チェンバロ)=「ピアノフォルテ」が、私たちの知るピアノの発明となりました。単にピアノと呼ばれるようになるのは18世紀末のようです。
  •  チェンバロとググってもらえればわかりますが、ピアノとよく似ています。しかしチェンバロはギターのように弦をはじく楽器(撥弦楽器ハツゲンガッキ)で、ピアノは弦をたたく楽器(打弦楽器ダゲンガッキ)です。ピアノは弦を打ちますのでそれによって強弱がつけられるのですが、チェンバロは強くはじいても強弱の差が出づらくなっています。つまり「ピアノとフォルテが出せる大型チェンバロ」というわけです。
  •  クリストフォリの「発明」は、弦を叩くハンマーの離脱装置でした。《キーを押すとその先端にあるジャックが持ち上がってハンマーに力を伝え、弦を打つわけですが、そのときハンマーは、指がキーを押さえたままの状態であっても、素早くもとの位置に戻らなければならない。この問題を解決するために、クリストフォリはキーとハンマーの間に中間のジャックをはさみ込み、キーの動きとハンマーの打鍵の動きを独立させました》(クラシックがすーっとわかるピアノ音楽入門 (講談社+α新書))。

 youtubeにでも行って、クリストフォリの時代のピアノの音色を聞いて見ましょう!

 現代のピアノはフォルテピアノから改良が重ねられてきました。会場が広くなるとより大きな音を出さねばならず、より大きな音のためには弦を太くしなければならず、耐久性のためにはフレームを変えなければなりません。またハンマーの先端につけていた羊毛や木綿は、耐久性の問題からフェルトにつけかえられました。

 こうした技術的なことはともかく、美的には「進歩」とは一概にいい切れないものです。音楽を演奏するときにどの楽器を選ぶかは《無視できない問題》ということです。

 

 次に取り上げたいのは「ショパン」という作曲家のことです。フレデリック・ショパン(1810-1849)はその生涯をピアノ音楽にのみ捧げた、《西洋音楽史上きわめて珍しい種類の作曲家》(クラシックがすーっとわかるピアノ音楽入門 (講談社+α新書))です。ショパンは、ノクチュルヌ、マズルカ、ワルツ、ポロネーズ、バラードなどさまざまな曲種を手掛けピアノの可能性を追求しました。

彼の最大の関心はピアノで何ができるかであり、彼が実現したのは旋律と和声の驚異的な洗練であって、音楽の形式自体の斬新さではありませんでした。

クラシックがすーっとわかるピアノ音楽入門 (講談社+α新書)

  ショパンの作品について、彼自身がそこに文学的解釈を施したことはありません。彼はピアノだけを媒体とし、言葉の介在を排したのです。