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にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第一章

第一章 利子率、将来価値、現在価値

 ここに100万円があるとする。野菜銀行の年利率が10%であるとき、預金100万円(元本という)は110万円になっている。利子10万円を得たからである。

 すると今現時点でここにある100万円は、実は見かけに反して110万円の価値があることになるだろう。これを「110万円は100万円の将来価値である」という。では上記元本の二年後の将来価値はどうなっているかというと、110万円に10%の利息(11万)がついて、121万円ということになる。これを一般化すれば、i%の利息が生まれる期間がm回あるとすると元本Aの将来価値は、

FV(A) = (1+i/100)^m × A

  ということになる。(1+i/100)^mを将来価値係数、あるいは「終価係数」と呼ぶ。もしあなたがゆうちょ銀行に10年間100万円を預けたとすると、終価係数は(1+0.00001)^10である。これだけでもほとんど将来価値がないことがわかる(ゆうちょの利率は現在0.001%)。

 逆の視点から見ると、1年後の110万円の「現在価値」は100万円だといえる。現在価値は上式でいうところのAの部分を求めることになるが、これをPVという関数で定めればm複利期間後のB円の現在価値PV(B)は、

PV(B) = B / (1+i/100)^m

 によって求めることができる。終価係数の逆数を「現価係数」と呼ぶ。

 

【練習問題】

田中さんは、200万円の自動車を購入するに当たって、2つの販売店A,Bと交渉しました。販売店Aは、田中さんが現金で買うなら30万円の値引きをすると言っています。他方、販売店Bは、25万円の値引きに加えて、50万円を5年間、金利0%で融資すると申し出ました。

入門・証券投資論 有斐閣ブックス

 ※ ただし、田中さんは投資によって、半年複利で年利率4%の金利が得られる。

 

 どちらから買うほうがいいか、という問題で非常に興味深い。答えが載っていないので自分で考えるしかないため、間違っているかもしれないが、一応やってみよう。

 田中さんはなんとキャッシュで200万円を持っている。A店で買えば170万円かかるが、この場で取引は終わる。一方で、何のつもりか知らないが、B店は5年の時間をかけて200万円のものを売ろうとしている。しかも値引きまでするつもりである。

 

 A店のほうはシンプルだが、奇怪な店B店のほうがややこしい。少なくともこの日は125万円を払うことになり、五年後に50万円をあらためてはらうことになる。問題は、「5年後に50万円払いますよ」というのを「いま、〇円払いますよ」にしたときに、125+〇万円がA店よりも安上がりかどうかということだろう。

 半年複利の年利率4%であるから、半年につき2%複利。5年だから10回利息を得ることができる。つまり現価係数は、(1+0.02)^10の逆数であるから約0.82となる。これを50万円にかけるとこの現在価値は、41万円となる。

 つまりA店で買うと170万円、B店で買うと166万円かかると考えられる

 よって、B店で買っておいて41万円を投資に回せば170万円もかからずに車を手に入れることができるというわけだ。

 

 

 合ってる?(みなさんも考えてみてください)