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(メモ)代表としての、ノエマ的意味

 サイコロはすべての面を同時に見ることはできない。しかしたとえば「4」「5」「6」という面が見えていれば、それを「サイコロ」として捉えられる。この一側面を現出といい、それがサイコロという現出者を捕まえるのである。現出者は現出を必ず伴い、現出だけの現出などというものはない。この相互関係にもとづいて、現出は現出者を捉える働きを志向的体験と呼ぶ。

 この現出はノエマ的意味といわれることもある。注意しなければならないのは、この「ノエマ的意味」というものはサイコロの代理をしているのではなく、代表しているということである。ノエマ的意味というのはサイコロという「布」の「見本」であり、サイコロという「ニュース」の「見出し」であるとたとえられる。

 代理というのは、サイコロという””世界内の事物””と、意味という””記号””を関係づけることであり、異なるものを同じものと言うことである。一方、代表というのは同じものの全体と部分の関係である。