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(メモ)「傷つきやすさ」の分類

 人間の傷つきやすさの根本的な原因は、まず生きていることである。

  1.  脆さ カエルは石よりも脆い素材でできている。鉱物は酸化したケイ素や金属から成り、分解されにくく非常に硬い。これに対して生物はタンパク質・核酸・脂質など炭素原子が連なった高分子でできており大量の水分を伴っておりやわらかい。しかし柔軟であるがゆえに高度な物理的・化学的プロセスを引き起こすことができる。高分子や細胞の膜などといった生命体の素材は壊れやすく、物理的な衝撃はもちろん、内外の物質の濃度差が大きいだけで破れる。温度・酸素濃度・圧力・放射線・酸アルカリ性等々、生命体が生命体である以上、生命体であり続けるために必要な環境は著しく制限を受ける。(脆さ⇔高機能)
  2.  有限性 生命体は必ず死ぬ。生物が死ぬことになっているのはそれほど自然なことではない。単細胞生物などは自らを分裂させることで、事故でもない限り死なない。だが多細胞生物の多くはごく一部の例外を除いて、老いて死ぬ。そこには進化論的な理由がある。また、生物の身体は階層構造を持ち、各部分が完成されていながら、生物としてはそれら全体として生物であるという独特の特徴がある。だがこの緻密さがある部分におけるちょっとの障害が全体に波及し、しかも再生しないという難を招いている。長生き生物は多能性幹細胞と呼ばれる細胞を生み出す細胞を持っているが、これはがん化する恐れが強く、進化の途上で多くは排除された。(有限性⇔統合性)
  3.   人はなにをするか自分で判断する。なにかに意味を見出しそれを目指すことができる。もし主体性がなければ、すべての判断を放り出してしまえばなにかに思い煩わされることもないだろう。(心⇔主体性)
  4.  対他的弱さ 一個の生物個体が持つ弱さだけでなく、他もある。生物が生物を食べるなどの「手段化」がそれで、生物は他の生物のために手段として利用されやすい。また集団を形成することで「争い」が生じる。

 さまざまな道具や技術が私たちの弱さをカバーする。医療・向精神薬・酒・麻薬・武器。

 

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