にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

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読書

にんじんと読む「がんばること/がんばらないことの社会学 努力主義のゆくえ」🥕 第五章まで

第三章 「頑張り」=努力主義と日本社会 日本には「誰でもやればできる」という能力平等観が根強く存在しており、それゆえにこそ忍耐・努力が重視される。これに対してアメリカ・イギリスでは能力素質説とでもいうべき、不平等観が強い。 また頑張ることにつ…

にんじんと読む「がんばること/がんばらないことの社会学 努力主義のゆくえ」🥕 第二章

第二章 中根千枝「タテ社会」論からみた「頑張り」 中根のタテ社会論は多くの誤解にさらされてきた。それはタテ=上下の関係、ヨコ=平等な関係といったような誤解である。その中でも最も建設的な批判は竹内洋による「同期」の問題である。 彼は日本社会をタ…

にんじんと読む「がんばること/がんばらないことの社会学 努力主義のゆくえ」🥕 第一章 

第一章 「頑張り」=努力主義と平等の日本的文脈 まずは「平等」ということの日本的な位置づけについて確認する。 中根千枝『タテ社会の人間関係 単一社会の理論 (講談社現代新書)』は、《社会構造の分析に関する新しい理論を提出》するものである。 社会構…

(お勉強メモ)漢字のこと・「形」

ふつう、文字には「形」も「音」もあるものだが、アルファベットなどのように意味のないものもあれば、漢字などのようにそれぞれの字が意味を持つものもある。これを「義」といい、形・音・義の三種は漢字が持つ主要な3要素である。義を持つものを表意文字…

にんじんと読む「日本人のための日本語文法入門(原沢伊都夫)」🥕 ②

日本語は「自然中心の言語」 - 人間中心との対比 動詞には「雨が降る」などの自動詞と、「絵を描く」などの他動詞がある。目的語の有無でたいてい判別がつくが、「父親が家を出た」などの場合はヲ格があっても目的語ではない。なぜならヲ格成分を主語にした…

にんじんと読む「日本人のための日本語文法入門(原沢伊都夫)」🥕 ①

日本語の文法 言葉の使い方が移り変わる以上、文法もまた移り変わる。また、その時代の文法を構築するにあたってもさまざまな違いが生まれる。大まかに分けると、いわゆる古文などとの接続を意識した伝統的な文法〈国語文法〉と、外国人などに日本語を教育す…

哲学の三層構造 受動性の層ー「過去把持」から【現象学関連過去記事】

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 受動的志向性 - 時間意識の分析から はっきりと自覚して働くような意識を「能動的意識」、そうした自覚がなく自己意識を伴わないで起こっていたことがただ受けとられていた場合の意識を「受動的意識」と呼ぶ。ただし、…

にんじんと読む「自尊心の構造(森口兼二)」🥕 ごく一部のみ

ヒトはほかの動物と違って、独立して生きる能力が低いままで母体から出てきて、依存期間が非常に長い。たとえばチンパンジーの子どもは十か月で依存を脱する。ところが人間の赤ちゃんはいつでも保護者のやっかいになるし、保護者の目を振り向かせる努力をし…

にんじんと読む「現代の死に方(シェイマス・オウマハニー)」🥕 第三章~第八章まで

第三章 勇敢であることへの躊躇い フィリップ・アリエスは「従順な死」から「隠された死」への変化を「嘘の始まり」と呼んだ。隠された死の重要な要素は””死にかかっている人間にどう事実を隠すかであること””だと云った。そうして重症患者もそれを知りたが…

KleinのErlangenプログラム

KleinのErlangenプログラム いろいろの幾何を統一し、あるいは分類する原理として提案されたのが1872年、KleinによるErlangenプログラムである。まずある空間Ω(基礎集合)を考え、Ω上の図形を考え、その図形の性質を考える。ΩからΩへの全単射写像fで、図形F…

にんじんと読む「サクッとわかるビジネス教養 地政学」🥕

地政学・基礎概念 地球全体をマクロな視点でとらえ、世界各国の動向を分析する。特に、「アジア」「中東」「ヨーロッパ」の三大エリアをめぐる国のふるまいを研究する。現在は「中国vsアメリカ」「イランvsアメリカ」「NATO・EUvsロシア」が主な衝突になって…

にんじんと読む「英語独習法(今井むつみ)」🥕 ③

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com ③ リーディングと文法は重視されるが、しかし、それは受容の段階に留まる。レシピ本を読み込んでも料理がうまくなるわけではないように、書いたり、話したり、聴いたりしなければ良くない。文部科学省も、「読む」「聴…

にんじんと読む「英語独習法(今井むつみ)」🥕 ②

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com ② ある単語を適切に使うためにはいっしょに使われる単語(「共起語」)についての知識が欠かせない。単に身に着けるのでも、上着なのかズボンなのか帽子なのか手袋なのかマフラーなのかで、いろいろの動詞が使われる。…

にんじんと読む「英語独習法(今井むつみ)」🥕 ①

① 認知科学の知見を外国語学習に当てはめ、その合理的な学習法を提案し解説することが本書の目的である。英語学習に関するわかりやすい方法論は数多出ているが、しかしそもそも、ほんとうに楽に英語を習得する方法があるのだろうか。認知心理学的にいえば、…

(メモ)日本における養生思想

日本における養生思想 日本の養生思想はまず平安時代・丹波康頼(たんばのやすより)『医心方』(984年)が挙げられる。医学書としては『大同類聚方』(808年)や『金蘭方』(846年)があるが、当時の医学をうかがう観点からも医心方は第一のテキストと目さ…

にんじんと読む「恋愛なんかやめておけ(松田道雄)」🥕

恋愛ってなんだ 著者はまず「恋愛」と、それと繋がりがある「性」に対する人々の反応のちがいを指摘する。恋愛はきれいなものだが、性はきたないものだ。つまり誰も話したがらない。 いったい「性」ってなんだろう。 恋愛なんかやめておけ (朝日文庫) この答…

にんじんと読む「知っておきたい日本の名字」🥕

今回の本はこれ。 日本の名字 作者:森岡浩 発売日: 2015/03/04 メディア: 単行本(ソフトカバー) 邪馬台国の頃、つまり中国の歴史書に記されている日本人外交官の名前は『難升米(なしめ)』『都市牛理(としごり)』であり、姓はなかったようです。しかし…

にんじんと読む「ハッピーエイジング(佐藤信紘)」🥕

この本では『老化』について考えています。 ハッピーエイジング リズミカルに生きると体は老いない ハッピーエイジング リズミカルに生きると体は老いない 作者:佐藤 信紘 発売日: 2020/11/02 メディア: 単行本(ソフトカバー) そうとはいえ、エイジングし…

にんじんと読む「ストレス「善玉」論(中沢正夫)」🥕

今回読んだのはこの本です。 ストレス「善玉」論 (岩波現代文庫) ストレス「善玉」論 (岩波現代文庫) 作者:中沢 正夫 発売日: 2008/02/15 メディア: 文庫 社会というものは本当にわずらわしい。 もし誰もいない山のなかで転んでも「イテテ」で済むのに、町で…

(メモ)日本の古代史

列島の古代 【縄文時代】 第四紀更新世・氷河期:海面低下により日本列島が大陸と地続きに。北や南からマンモスやナウマン象、ホモ・サピエンスが移動してくる。 完新世(約一万年前):海面が上昇し、現在の姿に。 氷河時代が終わり完新世に入ると、環境変…

にんじんと読む「日本の自然崇拝、西洋のアニミズム(保坂幸博)」🥕 第八章+第九章+ここでおわり

第八章 「人間中心主義の宗教」と自然崇拝 「日本人の自然崇拝」は「人間中心主義の宗教」とは根本的に異なります。さらに踏み込んでいえば、キリスト教とは原理的に異なります。すなわち、キリスト教文化圏で発達してきた宗教学理論では日本人の自然崇拝は…

にんじんと読む「日本の自然崇拝、西洋のアニミズム(保坂幸博)」🥕 第四章~第七章

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第四章 歴史上の宗教の「発見」 第五章 ヨーロッパが見た他宗教とその理論 第六章 日本固有の宗教 というわけで、キリスト教徒たちが日本という「極東」の国の宗教をいかにして見るのかを確認しておきましょう。彼等は…

にんじんと読む「日本の自然崇拝、西洋のアニミズム(保坂幸博)」🥕 第二章+第三章

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第二章 宗教多様性の社会、日本 日本は多数の宗教を抱える国。日本人の「信仰」はどうなっているのでしょうか。私たちは無意識に宗教というものを””心から信じているかどうか””によって考えています。けれど実はそうし…

にんじんと読む「今こそ学ぼう地理の基本」🥕

(地理学における五概念)位置・分布、場所、地人相関、空間的相互依存作用、地域。①その事象がどこにあるか、空間的にどのように広がっているか。位置の規則性や分布パターンから、事象の一般的共通性をみる。②場所の自然的、社会的特性。地方的特殊性をみ…

にんじんと読む「分類という思想(池田清彦)」🥕 第二章(おわり)

第二章 何をどう分類するのか 客観的な分類方法を求めて。でもそんな方法なんてあるのか? これについては一つの神話がある。すなわち「事物を分類するには、自然の秩序に従うのが最も合理的である」という神話である。 役に立つ・役に立たないといった分類…

(メモ)楽器・ピアノのこと

フィレンツェの宮廷音楽家でメディチ家お抱えの楽器製造者バルトロメオ・クリストフォリ(1655-1731)が1709年に作った「ピアノ(弱音)とフォルテ(強音)が出せる大型チェンバロ)=「ピアノフォルテ」が、私たちの知るピアノの発明となりました。単にピア…

にんじんと読む「日本の自然崇拝、西洋のアニミズム(保坂幸博)」🥕 第一章部分

「宗教とはなにか」が問われていない 日本においてはオウム真理教の一連の事件において、宗教というものに一挙に注目が集まった。事件の背景にあった宗教とそれに対する熱狂的な信仰がもたらした残虐な行いはマスコミにも多く取り上げられることとなったが、…

にんじんと読む「分類という思想(池田清彦)」🥕 第一章

第一章 名づけることと分類 なんであれ、何かを分けるためには、何かになまえをつける必要がある。(略)従って分類と、なまえあるいはコトバは不可分の関係にある。 分類という思想 (新潮選書) だからまずは「なまえ」について書く。丸山圭三郎『文化のフェ…

にんじんと読む「人類最古の哲学(中沢新一・カイエ・ソバージュ一巻)」🥕 はじまりの哲学

はじまりの哲学 神話は人間が最初に考え出した、最古の哲学です。 人類最古の哲学 カイエ・ソバージュ(1) (講談社選書メチエ) 神話は『幼稚で、非合理的で、非科学的で、遅れた世界観をしめしているもの』ではありません。学校教育で教えるのはせいぜい今か…

にんじんと読む「縄文人に学ぶ(上田篤)」🥕 少しだけ

日本列島にホモ・サピエンスが居つきはじめた頃は氷河時代末期、気候が激しく寒暖を繰り返す頃であった。氷河時代が終わり完新世に入ると日本列島の温暖化がはじまったが、このとき日本中で一斉に「竪穴住居」が作られた。著者はこれを『温暖化にともなって…