にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

MENU にんじんコンテンツを一望しよう!「3CS」

読書

にんじんと読む「『竹取物語』から「かぐや姫」へ」🥕

『竹取物語』の内容 『竹取物語』には伝承の話型が5つ含まれる。竹取翁伝承・異常出生譚(異常誕生譚 - Wikipedia)・致富長者譚・天人女房譚(⊂異類女房譚)である。竹取物語に見られるのは天人女房譚のうちの羽衣説話である。 羽衣説話は、天女が地上で羽…

にんじんと読む「小説のしくみ 近代文学の「語り」と物語分析」🥕 第一章・第二章

第一章 テクストの相 物語について論ずるにあたり、ジュネットの三分法「物語内容story/物語言説narrative/物語行為narating」によって物語を三相に分けてみる。内容・語る工夫・語る行為の三相である。たいていの場合、物語を知ってるというのは物語内容…

『なぜ日本人は世間と寝たがるのか』『なぜ世界は存在しないのか』

なぜ日本人は世間と寝たがるのか 日本人には「世間」という人的関係が根底にあり、その上に建前としての「社会」が乗っかっている。一人ひとりは独立した個人だと建前としては認められているのだが、結婚式場に〇〇家✖✖家結婚披露宴と書いてあるように背後に…

にんじんと読む「唯識思想と現象学」🥕 第一部第一章第二節まで

唯識とは、「唯だ識のみが存在する」ということである。いわば、われわれの思う外界というものはなく、唯だ「識」というはたらきのみがある。これゆえに唯識思想は観念論であるとする通念が根強くある。だがこれは誤解である。唯識思想はそもそも執着を除き…

(メモ)ヤスパース ——— 「哲学とは何か?」の人

主観と客観 「抽象的で無益、空理空論、考えることに汗の匂いなく、実生活に役立たぬ。」 これが、哲学というものに対する一般的描像。若きヤスパースは大学の講義を受けながら、失望していた。これは本来的な哲学ではない、本来の哲学とは、『自然科学から…

にんじんと読む「自尊心の育て方」🥕 第三章、第九章

第三章 批評家を武装解除する 批評家をなんとかするためにはまずはそいつを発見しなければならない(第二章)。発見したら次は、その目的を明らかにすることだ。なぜそんな訳の分からぬことをささやいてくるのか? 実はこの目的こそが、批評家の「秘密」であ…

にんじんと読む「自尊心の育て方」🥕 第一章+第二章

第一章 自尊心の性質 『人間は自分がどのような存在であるかを定義し、そのアイデンティティが好きか否かを決める能力がある。自尊心の問題とは、人間のこの判断能力の問題である。』(自尊心の育て方―あなたの生き方を変えるための,認知療法的戦略)。アイ…

にんじんと読む「ACTハンドブック」🥕 第二章まで

機能的文脈主義とはなにか アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)は、認知行動療法の一種である心理療法である。この心理療法は「機能文脈主義」という世界観を前提とする。 世界は要素で構成されているか? 部分的要素が実在し、それによって世…

にんじんと読む「男性権力の神話」🥕 第一章、第二章のみ

第一章 男性の権力というのは本当に神話か? 第一の視点 女性がいかに被害者であるかという言説はたくさんあるのに、男性が男性であることによる被害を主張するのはそれほど認められていないようだ。『なぜ女性のつらさは問題にされるのに、男性の生きづらさ…

にんじんと読む「ACTハンドブック」🥕 第一章

第一章 機能的文脈主義とは何か アクセプタンス&コミットメント・セラピーは「機能文脈主義」という哲学的立場のもとで実践される行動療法である。機能文脈主義は、文脈主義のはじまりであるPepperによれば、世界それ自体についての仮説・世界観のひとつで…

にんじんと読む「自己評価メソッド」🥕

自己評価などを気にするのは道徳的に責められてしまうことのようで、変に気が引けてしまうかもしれない。だが、自己というものを適切に評価できていないことが、逆に自分というものに囚われてしまう、《自分というものを気にかけすぎ》てしまうという結果に…

にんじんと読む「うつのためのマインドフルネス&アクセプタンスワークブック」🥕 第八章まで

第三章 うつとその人生への影響を一覧表にしよう 第四章 うつの罠を知ろう 「本章では、「社会化(社会環境からもたらされる基本教育)」がいかにうつの罠に対する耐性を低めてしまうかをみていきたい」。うつの罠の本質というのは、「これまでに受けた教育…

にんじんと読む「うつのためのマインドフルネス&アクセプタンスワークブック」🥕 第二章まで

イントロダクション 「人が人生に求めるものはだいたい決まっています。健康、愛情ある人間関係、やりがいを感じられる仕事、建設的な気晴らし、精神的な活動、そしてレジャー活動」だがこれを求めることで「楽しいことが次から次へと起こる」わけではない。…

にんじんと読む「木を見る西洋人、森を見る東洋人」🥕

東洋人は環境に、西洋人は対象物に。東洋人は自己というもののありかをさまざまな人間関係や環境のつながりの中に見いだそうとするが、西洋人はそうしたものに囚われないところに自己の姿をさがす。東洋人にとって変化はあたりまえのことであり、西洋人は安…

にんじんと読む「人間交際術(A・F・V・クニッゲ)」🥕

この本はドイツの著述家であるクニッゲ(1752~1796)が書いた処世哲学の古典的名著で、他にも小説などいろいろな作品があるが、自他ともに認める「粗製乱造」のせいもあってか、現在でも親しまれているのはこの一冊のみである。 第三部まであり、第一部にお…

夏目漱石のこと2

漱石が求めた「個人の自由」は、単なる信念では押し通せない。何が必要かといえば「金」である。が、漱石は「金」が力を持ちすぎる社会にも嫌気がさしていた。漱石の神経を参らせたのは、〈金力の不徳義に対する怒りと、無金力の不如意に対するあせり〉であ…

夏目漱石のこと

夏目漱石ほど魅力的な作家はそういない。 彼が魅力的なのは、文学的な芸というものにとどまらない。どれだけ中身がうまくてもそれで繰り返し読む気にはならない。彼には、何度でも読ませるなにかがある。それを言葉にしようと試みているのが林田茂雄氏の書い…

にんじんと読む「動物が幸せを感じるとき(テンプル・グランディン)」🥕

動物の幸せ 動物をただ単に生かす方法なら、つまり死なせない方法ならいくらでもあるだろうが、生き残れば幸せだろうと考えるのはどうかしている。このことは人間に当てはめても明らかなことだ。この件に関わって、イギリスの科学者による家畜福祉の諮問委員…

(メモ)数理モデル

現象 を データ生成システム として見る! 溢れ出てくるデータから、それを模倣した人工的なモデルを数学的に構築する(数理モデル)。与えられたデータの生成ルールを再現しようとする。モデル ⇒ 重要な変数を決めて、その変数間の関係を決めて、数式であら…

にんじんと読む「「食べる」が変わる 「食べる」を変える」🥕 第一章

第一章 食の変貌――栄養転換と均質化 現代の食文化に嫌気がさしても、飢餓を恐れる時代に戻りたい人は恐らくいない。「一体この二つをどうやって調停すればいいのか?」――この問いに答えるためには、どこでバランスが崩れたのかを知る必要がある。 私たちは食…

にんじんと読む「「食べる」が変わる 「食べる」を変える」🥕 序章

序章 食物に「追いつめられる」現代人 簡単に食物が得られるということは、裏を返せば、食物から逃れられないということにつながる。わたしたちは「食物に狩られる」最初の世代だ。 「食べる」が変わる 「食べる」を変える:豊かな食に殺されないための普通の…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第五章

第五章 『多元的宇宙』と漱石晩年の思想 『多元的宇宙』はいわゆる「汎心論」(世界の全ての事柄には心的な側面がある)を仮定している。しかし普通の汎心論というのは、世界の絶対者の精神についてのことである。ジェイムズは神の存在を認める者であるが、…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第四章

第四章 「創作家の態度」と「ばらばら」な世界 『創作家の態度』は『文芸の哲学的基礎』のおよそ十か月後に発表された。内容は「創作家」の「態度」、つまり「心の持ち方、物の観方」である。曰く、われわれの心のなかには焦点があって、入れ替わり立ち代わ…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第三章

第三章 「文芸の哲学的基礎」と「真に」存在するもの 漱石は「文芸の哲学的基礎」において、まずこう確認する。 この世界には私と云うものがありまして、あなた方(がた)と云うものがありまして、そうして広い空間の中におりまして、この空間の中で御互に芝…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第二章

第二章 『文学論』における「文芸上の真」 「科学上の真」と対置される「文芸上の真」は、当時盛んに議論されていた。これについての記述は『文学論』第三編からはじまる。彼が定義した「文芸上の真」が成立するのは、「作物が読者の情緒を動かす」時、「描…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第一章

第一章 夏目漱石の『文学論』と、ウィリアム・ジェイムズの心理学とはきわめて深いかかわりをもつ。『文学論』はそもそも「組織だったどっしりした研究」、つまり文学とは何かという根本原理を探ろうとする科学的、実証的な、普遍を志向する探求だった。 凡…

にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第四章③

③ だが配当というのは、どうなるかわからない。これに対処するため、将来支払われる配当がさまざまありうることを考慮し、その平均を予想する。この平均を期待値ともいう。たとえば株価1000円で、一年後に20%の収益が予想されるとしよう。つまり一年後の将来…

にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第四章②

② ところで、証券会社はたいてい開いているので、注文自体は前場と後場の時間外にも出すことができる。取引所にはその間にボンボコと注文が溜まっているわけである。前場開始時、後場開始時はそれらを一気に処理する必要があるし、加えて言えば、前場終了時…

にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第四章①

この本を手に取ったのは株式を学ぶためだから、「債権」に関する2,3章は割愛して第四章に向かうことにする。 第四章 株式入門 ① 株式会社のいいところは、集めた金以上の責任を負わなくてもいいところである。これを逆に言うと、株主は出した金以上の損失…

にんじんと読む「ウィトゲンシュタイン(レイ・モンク)」🥕 ①

誕生と、不幸な幼少期 モーゼス・マイヤーは現在のドイツにあるジーゲン=ヴィトゲンシュタイン州出身のユダヤ人だった。彼は自分自身がユダヤ人であることを否認するために、故郷の名であるヴィトゲンシュタインを名乗り始める。彼は毛織物商人として成功す…