にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

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にんじんと読む「現代哲学の真理論」🥕 ①

① 真理論が共有してきた前提は、それを『特定の文化や社会を超えた確固不動の何かに支えられた観念とみなす』ということであり、これはそれを否定するという意味で相対主義者や懐疑主義者も同様であった。ところが二十世紀に入り、このような前提そのものが…

にんじんと読む「仏教の真実」🥕

仏教は誤解されているぞ、というのが主な内容。 以下ではにんじんが注目した点のみまとめた。 「仏教の真実」 仏教は、神を信じない。『仏教はもともと「ブッダの教えを信奉する人びと」という意味でサンクスリット語(古代インドの言語)でバウッダと呼ばれ…

にんじんと読む「フッサール現象学の生成」🥕 序~第二章

序 フッサールにはじまる現象学は、テキストをきちんと読めばわかるもので、現代的意義を有していることが理解されるというのに、歴史的にはいつも批判ばかりされてきたしその批判を前提として議論を進めているような例も数多い。本書(「フッサール現象学の…

にんじんと読む「哲学へ ヤスパースとともに」🥕

万人の哲学と哲学者の哲学 人は誰しも哲学する。「哲学」というものを一義的に説明できないとしても、「哲学する」という人間のはたらきは万人に共通するものなのである。哲学とはphilosphy、つまりギリシャ語由来の””知を愛する””という言葉をもとにする。…

にんじんと読む「『竹取物語』から「かぐや姫」へ」🥕

『竹取物語』の内容 『竹取物語』には伝承の話型が5つ含まれる。竹取翁伝承・異常出生譚(異常誕生譚 - Wikipedia)・致富長者譚・天人女房譚(⊂異類女房譚)である。竹取物語に見られるのは天人女房譚のうちの羽衣説話である。 羽衣説話は、天女が地上で羽…

にんじんと読む「小説のしくみ 近代文学の「語り」と物語分析」🥕 第一章・第二章

第一章 テクストの相 物語について論ずるにあたり、ジュネットの三分法「物語内容story/物語言説narrative/物語行為narating」によって物語を三相に分けてみる。内容・語る工夫・語る行為の三相である。たいていの場合、物語を知ってるというのは物語内容…

『なぜ日本人は世間と寝たがるのか』『なぜ世界は存在しないのか』

なぜ日本人は世間と寝たがるのか 日本人には「世間」という人的関係が根底にあり、その上に建前としての「社会」が乗っかっている。一人ひとりは独立した個人だと建前としては認められているのだが、結婚式場に〇〇家✖✖家結婚披露宴と書いてあるように背後に…

にんじんと読む「唯識思想と現象学」🥕 第一部第一章第二節まで

唯識とは、「唯だ識のみが存在する」ということである。いわば、われわれの思う外界というものはなく、唯だ「識」というはたらきのみがある。これゆえに唯識思想は観念論であるとする通念が根強くある。だがこれは誤解である。唯識思想はそもそも執着を除き…

(メモ)ヤスパース ——— 「哲学とは何か?」の人

主観と客観 「抽象的で無益、空理空論、考えることに汗の匂いなく、実生活に役立たぬ。」 これが、哲学というものに対する一般的描像。若きヤスパースは大学の講義を受けながら、失望していた。これは本来的な哲学ではない、本来の哲学とは、『自然科学から…

にんじんと読む「自尊心の育て方」🥕 第三章、第九章

第三章 批評家を武装解除する 批評家をなんとかするためにはまずはそいつを発見しなければならない(第二章)。発見したら次は、その目的を明らかにすることだ。なぜそんな訳の分からぬことをささやいてくるのか? 実はこの目的こそが、批評家の「秘密」であ…

にんじんと読む「自尊心の育て方」🥕 第一章+第二章

第一章 自尊心の性質 『人間は自分がどのような存在であるかを定義し、そのアイデンティティが好きか否かを決める能力がある。自尊心の問題とは、人間のこの判断能力の問題である。』(自尊心の育て方―あなたの生き方を変えるための,認知療法的戦略)。アイ…

にんじんと読む「ACTハンドブック」🥕 第二章まで

機能的文脈主義とはなにか アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)は、認知行動療法の一種である心理療法である。この心理療法は「機能文脈主義」という世界観を前提とする。 世界は要素で構成されているか? 部分的要素が実在し、それによって世…

にんじんと読む「男性権力の神話」🥕 第一章、第二章のみ

第一章 男性の権力というのは本当に神話か? 第一の視点 女性がいかに被害者であるかという言説はたくさんあるのに、男性が男性であることによる被害を主張するのはそれほど認められていないようだ。『なぜ女性のつらさは問題にされるのに、男性の生きづらさ…

にんじんと読む「ACTハンドブック」🥕 第一章

第一章 機能的文脈主義とは何か アクセプタンス&コミットメント・セラピーは「機能文脈主義」という哲学的立場のもとで実践される行動療法である。機能文脈主義は、文脈主義のはじまりであるPepperによれば、世界それ自体についての仮説・世界観のひとつで…

にんじんと読む「知識の哲学」🥕 第四章END

第四章 知っているかどうかということは心の中だけで決まることなのだろうか? その人の信念が事実として信頼のおけるプロセスで作り上げられてさえいれば、そのプロセスのことなど知らなくても正当化されているというのが信頼性主義だった。だがなんだかよ…

にんじんと読む「フッサール現象学の理路」🥕 第一章のみ

第一章 現象学の理念と方法 根本的に新たな始まりを求めるデカルトの指導理念は、デカルトにおいては主観へと転じられた哲学において達成されなければならない。なぜか。第一に、哲学の全面改革は個人の中に生じるしかないから。もし共同研究をしているにし…

にんじんと読む「知識の哲学」🥕 第三章

第三章 基礎づけ主義から外在主義へ 基礎づけ主義者を打ちのめす五つの前提は次のようなものだった。 前提(1) 基礎的な経験的信念が存在するとする。 前提(2) 信念が認識論的に正当化されているためには、それが真であるとすべき何らかの理由がなければなら…

にんじんと読む「はじめてのスピノザ」🥕

コナトゥスと欲望 おのおのの物が自己の有に固執しようと努める努力はその物の現実的本質にほかならない。 はじめてのスピノザ 自由へのエチカ (講談社現代新書) エチカ、第三部定理七 ここでいう「努力」をコナトゥスconatusといい、つまり「自分の存在を維…

にんじんと読む「知識の哲学」🥕 第二章

第二章 知識に基礎づけが必要だと思いたくなるわけ 【どの推論でいく?】 命題QがPから推論されるとき(P⇒Q)、演繹には三つの特徴がある。 真理保存性:前提が真なら結論も真 単調性:正しい推論にいくら前提をつけたしても真なものは真 情報量は増えない:…

にんじんと読む「知識の哲学」🥕 第一章

形而上学 …… 世界とはどんなふうにできているのか 認識論 …… 世界がどうあれ、私たちはそれを知り得るのか 第一章 なにが知識の哲学の課題だったのか 知っているとはどういうことか。これについて哲学はこういうふうに定義してきた:「それを信じており、そ…

【にんじんブログお知らせ】2021.12.18

今日はお知らせです。 2022年より、にんじんブログの更新は「月」「水」「金」がお休みになります。 だんだんと考えがまとまってきまして、乱読というよりは重ための本を精読しなくてはならなくなってきたからです。それから、いまはどうなるかわかりません…

にんじんと読む「自己評価メソッド」🥕

自己評価などを気にするのは道徳的に責められてしまうことのようで、変に気が引けてしまうかもしれない。だが、自己というものを適切に評価できていないことが、逆に自分というものに囚われてしまう、《自分というものを気にかけすぎ》てしまうという結果に…

にんじんと読む「うつのためのマインドフルネス&アクセプタンスワークブック」🥕 第八章まで

第三章 うつとその人生への影響を一覧表にしよう 第四章 うつの罠を知ろう 「本章では、「社会化(社会環境からもたらされる基本教育)」がいかにうつの罠に対する耐性を低めてしまうかをみていきたい」。うつの罠の本質というのは、「これまでに受けた教育…

にんじんと読む「うつのためのマインドフルネス&アクセプタンスワークブック」🥕 第二章まで

イントロダクション 「人が人生に求めるものはだいたい決まっています。健康、愛情ある人間関係、やりがいを感じられる仕事、建設的な気晴らし、精神的な活動、そしてレジャー活動」だがこれを求めることで「楽しいことが次から次へと起こる」わけではない。…

にんじんと読む「木を見る西洋人、森を見る東洋人」🥕

東洋人は環境に、西洋人は対象物に。東洋人は自己というもののありかをさまざまな人間関係や環境のつながりの中に見いだそうとするが、西洋人はそうしたものに囚われないところに自己の姿をさがす。東洋人にとって変化はあたりまえのことであり、西洋人は安…

にんじんと読む「老化と老年病」🥕 第一章のみ

第一章 老化の概念 老化とは、成熟期以降、加齢とともに個体を形成する各臓器の機能あるいは各臓器をネットワークとして統合する機能が低下し、個体の恒常性を維持することが不可能となり、ついには死に至る過程を指す。 加齢とは生後から時間経過とともに個…

にんじんと読む「肉食の哲学(ドミニク・レステル)」🥕 ⑤

ここまでの議論は『じゃあ植物はどうやねん』という批判を深めて来たものだが、そのツッコミをする非ベジタリアンの人たちの多くは、自分たちが肉食をすることをまったく正当化できていない。「人間は倫理的なベジタリアンになるのではなく、むしろ倫理的な…

にんじんと読む「肉食の哲学(ドミニク・レステル)」🥕 ④

ベジタリアンが思い描くユートピアでは残酷さが善意とお誂えのルールによって消し去ることができるとされている。ここで哲学者クレマン・ロッセ(Clement Rosset:邦訳はなし)に登場してもらおう。彼曰く、〈真実の残酷さ、現実の荒々しさを緩和しようとする…

にんじんと読む「肉食の哲学(ドミニク・レステル)」🥕 ③

菜食主義の思想を検討するにあたって、哲学者ジョン・ローレンス・ヒルが1996年に書いた『菜食主義の事例――小さな惑星のための哲学』を取り上げよう。彼にはベジタリアンの論理の根本的性格が表れている。つまり、「ベジタリアンの態度はつねに、どこまでも…

にんじんと読む「肉食の哲学(ドミニク・レステル)」🥕 ②

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com さて、歴史的には古代ギリシャのピタゴラスもベジタリアンであった。その理由は、生き物というのは輪廻転生しており生物というのは元は人間だったものたちであるから、それを食べることはカニバリズム(人肉食)にあた…