にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

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2023-01-01から1年間の記事一覧

分析的必然性

なにかが必然的であるということの意味は、もしなにかでないとしたら矛盾するという意味で別様でありえないということである。つまり矛盾律を下敷きにした概念であり、ここでいう矛盾律は「前提とされる」というよりも、もしも何事かを語りたいのであれば従…

将来世代(日記)

2023.05.13記 私たちの肉体はいずれ滅びるが、子どもを残せばDNAが残る。反対にいえば私たちは親の持っていたバトンを受け取った存在なわけで、受け渡せるものである以上受け渡したほうがいいような気もするが、後生大事に持っておくのも悪くはない。選択し…

真であること・必然的であること・確実であること

「9は3の倍数である。9は3の倍数であることは真である」 真であるということは単に冗長な表現にすぎないのだろうか。この点についてはまた議論することにして、上の命題から真であることと必然性の区別をしよう。もし真であることと必然的であることがま…

NOVEL DAYSで小説を公開中です!

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快楽主義(日記)

2023.5.10記 気持ちのよいことを求め、苦痛を避けていく。これこそが倫理の第一原理だとする人たちのことを快楽主義者という。これに対する反論のうちで最も強力なものは「快楽機械」で、快楽をよい具合に与え続ける機械に繋がれて一生過ごしますかと問う。…

にんじんにお手伝いできること

文章の校正作業 誤字・脱字のチェックをします。 料金: 原稿用紙換算で1枚あたり10円。 ※指定のメールアドレスにアマゾンギフト券で支払いください。ただ15円からしかギフト券が手に入らないので、1枚の場合は15円になります。 納期: 基本的に3日。要相談…

にんじんと読む「論証のルールブック」序章、第一章

序章 「論証する」とは、結論を支える一連の根拠や証拠を提示することを意味する。 それは単に自分の考えを主張することだけではないし、口喧嘩をすることとは異なる。論証とは特定の考えを根拠で裏づけようとする行為である。論証が無意味なものではなく、…

にんじんと読む「数学の現象学」 ②

対象とはなにか 数学的概念が対象であることはこれまでの「前提」である。しかし対象とはなんなのか。このことはヴァイアシュトラース・プログラム(解析学の算術化)にとっても、あるいは数学にとっても些末な問題に過ぎないのかというと、まったくそうでは…

にんじんと読む「数学の現象学」 ①

ヴァイアシュトラス・プログラム 基本テーゼ 解析学の体系全体は自然数の概念と演算の理論から純粋に論理的推論のみによって構成されなければならない 動機: それまで数直線上の点という幾何学的直観に基づいて把握されていた実数、微分、連続性といった概…

(メモ)「よりよく生きるということ」から

ほとんどの人は、その内容はともかく自分たちが望んでいるのは幸福だということに同意するだろう。だがどうすれば幸福になるのか、ここに二つの立場がある。 一つは欲求が満たされたとき、別の言い方をすれば欲しいものを持ったときである。ここにおける欲求…

にんじんと読む「スマートな悪」

重量は価値中立的だが、「スマートさ」はそうあるべきとされている。私たちの身の回りはスマートフォンからスマートウォッチまでさまざまあり、国は超スマート社会を目指すべき未来像として掲げている。いったいスマートさとはなんなのか。果たしてそれはよ…

にんじんと読む「職場の現象学」第一章~第三章

第一章 「たった一人のあなたの実感」から始まる現象学 電車が揺れて隣の人の足を踏んでしまったとき、私たちは自分でそれが「故意」かどうかわかっている。その理由をあえて言葉にすれば、わざとやるときにはわざとやってやるという思いが先に来るけれども…

にんじんと読む「現代日本語文法Ⅰ」 途中まで

文法とは何か 人間の言語は、有限の要素と少数の構成規則から表現形式を作りあげることにより、無限の意味内容を伝達することができる。文法とは単語から文が形成されるときの法則である。文法の基本単位は「文」そして文を構成する「単語」である。単語は、…

にんじんと読む「文化とは何か、どこにあるのか」 第七章

第七章 EMSと集団の実体化 EMSは人間がそのつどの人びとの関係を動的に調整する形としてあらわれる。その構造の頂点に位置する規範的媒介項の性質について、それはしぶしぶ従うことも含めた「合意」によって成り立っていること、そして規範的媒介項はふつう…

にんじんと読む「哲学がわかる懐疑論」 第一章

第一章 懐疑論とは何か 「懐疑論」とは、疑念を抱くことである。何かについて懐疑的な態度をとるとは、それについて疑念を抱いているということである。つまり、問題の物事を信頼してよいものか不審に思っている。懐疑論を程度をわきまえさえすれば、多くの…

にんじんと読む「文化とは何か、どこにあるのか」 第六章

第六章 拡張された媒介構造=EMS 主体同士が相互作用するときいろいろなパターンがある S1 →← S2 S1 → O ← S2 (ex 犬が肉を取り合う) S -(O1)→ O2 (ex 棒でバナナをとる) S1 -(O)→ S2 (ex 将棋で駒をさす) S1 →(S2)→ O (ex 八百屋で野菜をすす…

にんじんと読む「善い学びとは何か」 第四章、第五章

第四章 前章では、探求心の育成としてソクラテス的教授法を挙げ、そこではさらに教育者との信頼関係や認識的ケアが大切だと論じた。ところで、問答は問いと応答の繰り返しであるため、批判的思考力が欠かせない。次はこの批判的思考力の育成に焦点を当てよう…

にんじんと読む「善い学びとは何か」 第三章

第三章 固定観念の問いほぐしとしての学びの観点において、教育関連概念がどのように捉えられるのかをみていこう。たとえば「探求心」である。これはふつうには、問いに次々答えていく欲求と考えられている。しかし探求心はあっても、それが持続できるかは自…

にんじんと読む「文化とは何か、どこにあるのか」 第三章、第四章、第五章

第三章 文化集団の虚構性 背景に控える文化集団の境界はきわめてあいまいであり、「文化圏」「時間」「成員」のどれもがはっきりしない。たとえば私たちがなにかを日本文化だとか、関西の文化だとかいうとき、どのような特徴によってそれを捉えているのだろ…

にんじんと読む「善い学びとは何か」 第二章

第二章 哲学は固定観念や常識を疑うことからはじまると言われる。 この固定観念とはそもそも一体なんなのか。どのような認知状態なのか。自分で反省して気づくことができるようなものなのだろうか。そしてもし固定観念が個人では捉え難く反省だけでは修正が…

にんじんと読む「文化とは何か、どこにあるのか」 第二章

第二章 文化が現れる文脈 なにかが文化的なものとして現れるのは文脈を背景にしてのことだった。ではどういう文脈が設定されたときに、その対象を文化として見るのだろうか。たとえば土器は土の塊ではなく文化的なものである。このような土器は同時に芸術的…

にんじんと読む「文化とは何か、どこにあるのか」 第一章

第一章 文化はどう現れる? ある現象が文化的なものと見えるのはどんな時だろうか。 たとえば単なるひとつの石に対して文化的なものは感じない。だが、もしそれが枯山水の庭に置かれた石だったとしたらどうだろう。つまり物としてはまったく同一でも、背景に…

にんじんと読む「善い学びとは何か」 第一章 後半

問いほぐしというものの認識的・社会的な位置を見てきた。次は教育的次元について考えよう。問いほぐしと学びの関係について見るために、①問いほぐしのスキル習得、②知識を刷新し理解を深める手段であるということ、③問いほぐしのプロセスでの学びの経験とい…

にんじんと読む「善い学びとは何か」 第一章 前半

第一章 学びとはなにか、学ぶことの価値とはなんなのか。 学ばれるものを知識と呼ぶことにすれば、知識には以下の三つの種類が考えられる。 命題的知識 かくかくしかじかであるという知識 ノウハウの知識 ピアノを弾くなど、ある活動のためのスキル。ピアノ…

生物学と、人類の歴史について

宇宙誕生からカンブリア爆発 生物について 進化 ダーウィンの功績・進化についての注意 生態系とは ホモ・サピエンスについて 誕生 ネアンデルタール人vsホモ・サピエンス 人類の特徴 人類の歴史 宇宙誕生からカンブリア爆発 (これより前は空間も時間もない…

にんじんと読む「老年学に学ぶ サクセスフル・エイジングの秘密」第二章

第二章 「老いの価値」「老いの意味」 エイジズムとは、高齢者に対する差別と偏見のことである。その根は非常に深く、誰もが老いを<徹底的な若さの喪失><老衰に向けての後退><社会のお荷物><無力で依存した存在>であると定義してしまう。 医療従事者…

にんじんと読む「老年学に学ぶ サクセスフル・エイジングの秘密」第一章

「長い余生を、健康で楽しく暮らしたい。そして、最後までボケずに、安らかに死にたいものだ。そのためには、これからどんな暮らし方、どんな生き方を選択すればよいのか」 老年学に学ぶ―サクセスフル・エイジングの秘密 (角川文芸ブックス) 長寿法や健康法…

にんじんと読む「フッサールにおける価値と実践」 第六章:有限性、愛、人生の意味

第六章 有限性、愛、人生の意味 理性的に生きること、熟慮して選び取ること。そのように生きることがよく生きることと言い切ってしまってもよいのだろうか。こうした疑問が前章で残ったのだった。私たちがもしすべてをコントロールできるならきっとそうなの…

にんじんと読む「〈見すてられ不安〉に悩んだら」

見すてられ不安とは、このまま続くと思っていた状況(人間関係のつながり)が不意に脅かされたりしたときに覚える不安のことである。たとえば離婚する場合はもちろん、老いを感じることもこれに含まれる。このような不安を抱くことは人間にとって普通のこと…

不安という感情について

感情というものと価値とのつながりについては他記事参照のこと。 進化論的に見た情動 自然選択は私たちを助けない 情動:状況に対するモード 不安の役割 補論:パニック障害と過呼吸 進化論的に見た情動 自然選択は私たちを助けない 私たちは心が脆すぎる。…