にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

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2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

働きたくないときにいろいろ想像をふくらます

労働ほどめんどうなものはこの世にない。 どこの文化圏のひとが労働から充実感を得るのかわからないが、彼らと唯一共有できるのは口座に金が入っていたときの喜びだけだろう。働くことに深刻な疑問を感じ、それを素直に口にするひとはSNSもあるから、冗談交…

気持ちが落ち着かないとき

気持ちが落ち着かないときは整理整頓に限る。 まず簡単には、物理的に部屋の掃除でもするのがよい。いるものと、いらないものを分ける。いらないものは捨てる。いるものと、いるかいらないかわからないものはどこかにしまっておく。どこにどうしまっておくか…

(メモ)数理モデル

現象 を データ生成システム として見る! 溢れ出てくるデータから、それを模倣した人工的なモデルを数学的に構築する(数理モデル)。与えられたデータの生成ルールを再現しようとする。モデル ⇒ 重要な変数を決めて、その変数間の関係を決めて、数式であら…

にんじんと読む「「食べる」が変わる 「食べる」を変える」🥕 第一章

第一章 食の変貌――栄養転換と均質化 現代の食文化に嫌気がさしても、飢餓を恐れる時代に戻りたい人は恐らくいない。「一体この二つをどうやって調停すればいいのか?」――この問いに答えるためには、どこでバランスが崩れたのかを知る必要がある。 私たちは食…

にんじんと読む「「食べる」が変わる 「食べる」を変える」🥕 序章

序章 食物に「追いつめられる」現代人 簡単に食物が得られるということは、裏を返せば、食物から逃れられないということにつながる。わたしたちは「食物に狩られる」最初の世代だ。 「食べる」が変わる 「食べる」を変える:豊かな食に殺されないための普通の…

釈迦の仏教思想、悟りとはなにか

仏教思想のゼロポイント 仏教の最終目的は「悟り」「解脱」「涅槃」である。だが、これがわからない。 釈迦の教える生活の基本条項は『労働の否定』『生殖の否定』である。ブッダ本人もそれが「世の流れに逆らうこと」(『聖求経』偈)であり欲望に流され楽…

にんじんと読む「〈つまずき〉のなかの哲学」🥕 第二章

第二章 ヴィトゲンシュタインの人生論 ヴィトゲンシュタインは〈謎〉を、次の形式を持つものであると言った。 私が答えとして受け入れたくなるようなことをしなさい。ただし、私自身はそれがどのようなものであるか知らないが。 おとぎ話に出てくる王様がお…

にんじんと読む「健康な数値」🥕

① 平均寿命・健康寿命 厚生労働省が毎年発表している。もちろん平均寿命はそこで全員が死ぬわけではなく、たいてい生き残っているので、確率的にはそれより3年以上は見込むことができる。恐らく、90歳を超える人がほとんどだと思われる。女性だと100歳…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第五章

第五章 『多元的宇宙』と漱石晩年の思想 『多元的宇宙』はいわゆる「汎心論」(世界の全ての事柄には心的な側面がある)を仮定している。しかし普通の汎心論というのは、世界の絶対者の精神についてのことである。ジェイムズは神の存在を認める者であるが、…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第四章

第四章 「創作家の態度」と「ばらばら」な世界 『創作家の態度』は『文芸の哲学的基礎』のおよそ十か月後に発表された。内容は「創作家」の「態度」、つまり「心の持ち方、物の観方」である。曰く、われわれの心のなかには焦点があって、入れ替わり立ち代わ…

将来価値計算を勉強したので計算などしてみる(年金)

年金終価係数の導出 毎年A円を利率xでn年間運用する。すると次のようになる。 これをさらに計算すると、 こうなる。つまり、Aに掛けるところの分数が、年金終価係数である。 みんなが欲しかった! FPの教科書 3級 2021-2022年 (みんなが欲しかった! シリーズ)…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第三章

第三章 「文芸の哲学的基礎」と「真に」存在するもの 漱石は「文芸の哲学的基礎」において、まずこう確認する。 この世界には私と云うものがありまして、あなた方(がた)と云うものがありまして、そうして広い空間の中におりまして、この空間の中で御互に芝…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第二章

第二章 『文学論』における「文芸上の真」 「科学上の真」と対置される「文芸上の真」は、当時盛んに議論されていた。これについての記述は『文学論』第三編からはじまる。彼が定義した「文芸上の真」が成立するのは、「作物が読者の情緒を動かす」時、「描…

にんじんと読む「ふわふわする漱石(岩下弘史)」🥕 第一章

第一章 夏目漱石の『文学論』と、ウィリアム・ジェイムズの心理学とはきわめて深いかかわりをもつ。『文学論』はそもそも「組織だったどっしりした研究」、つまり文学とは何かという根本原理を探ろうとする科学的、実証的な、普遍を志向する探求だった。 凡…

にんじんと読む「〈つまずき〉のなかの哲学」🥕 第一章

第一章 つまずきとしての〈謎〉を考える 哲学は、「幸福とは何か」など色々な問いをつづけてきたが、どうにもこの問いというのは、ちょっとふつうの問いと性質の違うものなのかもしれない。それは〈謎〉である。たとえばそれは、「ダンプカーがカーブで落と…

にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第四章③

③ だが配当というのは、どうなるかわからない。これに対処するため、将来支払われる配当がさまざまありうることを考慮し、その平均を予想する。この平均を期待値ともいう。たとえば株価1000円で、一年後に20%の収益が予想されるとしよう。つまり一年後の将来…

にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第四章②

② ところで、証券会社はたいてい開いているので、注文自体は前場と後場の時間外にも出すことができる。取引所にはその間にボンボコと注文が溜まっているわけである。前場開始時、後場開始時はそれらを一気に処理する必要があるし、加えて言えば、前場終了時…

にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第四章①

この本を手に取ったのは株式を学ぶためだから、「債権」に関する2,3章は割愛して第四章に向かうことにする。 第四章 株式入門 ① 株式会社のいいところは、集めた金以上の責任を負わなくてもいいところである。これを逆に言うと、株主は出した金以上の損失…

にんじんと読む「入門・証券投資論」🥕 第一章

第一章 利子率、将来価値、現在価値 ここに100万円があるとする。野菜銀行の年利率が10%であるとき、預金100万円(元本という)は110万円になっている。利子10万円を得たからである。 すると今現時点でここにある100万円は、実は見かけに反して110万円の価値…

にんじんと読む「ウィトゲンシュタイン(レイ・モンク)」🥕 ①

誕生と、不幸な幼少期 モーゼス・マイヤーは現在のドイツにあるジーゲン=ヴィトゲンシュタイン州出身のユダヤ人だった。彼は自分自身がユダヤ人であることを否認するために、故郷の名であるヴィトゲンシュタインを名乗り始める。彼は毛織物商人として成功す…

「日本史」をはじめる・縄文文化とその時代【過去記事「日本の古代史」他】

宇宙開闢から時代は流れ、遂に哺乳類が生まれ、その一部がホモ・サピエンスへと進化した。彼らは故郷のアフリカを発ち、ユーラシア大陸を満たし、現在の日本列島へ歩を進める。 世界史的にみれば、文字が使用されていない先史時代のうち、多くの道具を石で作…

【リライト記事付録】にんじんと読む「言語哲学と数学についての哲学的像(大谷弘)」🥕

先日投稿した記事の付録として、同じ著者が訳出を担当した『ウィトゲンシュタインの講義 数学の基礎篇 ケンブリッジ 1939年 (講談社学術文庫)』に書いている解説文「言語哲学と数学についての哲学的像」を読んでいこう。 ⇩ 先日投稿した記事 carrot-lanthanu…