にんじんブログ

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(メモ)アフォーダンス

 アフォーダンスとは、「私たち動物が行為するときに利用できる、環境そのものや環境中にある対象が持つ性質や意味、価値」のことである。対象のもつアフォーダンスは、その動物の大きさや脚のサイズなどによって利用できるかが異なる。動物の個体ごとに取り上げられる情報が異なり、それによって特定の行為を引き起こしたりしなかったりする(「アフォードする/しない」)。動物がいなければ、物があってもただの物でしかないが、そこに動物がいればたちまちその場にあるあらゆるものが意味づけられる。環境とはつまり、意味づけられた場所なのだ。

  •  空気は私たちの呼吸を可能にし、匂いの原因となる物質を拡散させ、音を広げる。あるいは魚などの水棲生物にとっては水がいろいろな活動を支えている。このように「動物それぞれの身のまわりを、彼らが棲息できるように均質に満たしており、生態心理学上の情報や性質を伝達できる媒体となるもの」を媒質と呼ぶ。
  •  私たちの「見る」という行為を支えているものはなにか。それは光の量だ。照明だ。照明されることによって見られるものは、細かくいえば、物の表面である。しかし、もし照明されているものが無色透明であったならば物の表面は見えない。また、時間帯や天候によって物の色はさまざまに変わっていく。ここには『対象本来の色』などと呼べそうなものはない。色は照明の加減だけでなく、表面の肌理(きめ)によっても変わる。

 私たちは「何かを見ている」と言う。それは、私たちの身の回りにあり続ける対象の表面があり、その表面の肌理が持っている性質や知覚可能な情報を拾い上げることができる、という状態を指す。光源があるかないかよりも、対象の表面が照らされているか否かが重要なのだ。そして、その光が眼に届くことも、やはり重要な条件となってくる。

 光は私たちのまわりに満ちている。このような光を「包囲光」と呼ぶ。環境を観察できる位置を設定すれば、それを取り巻く包囲光があらわれる。包囲光は独特な肌理をもった表面から反射して目に入ってくるが、包囲光にはその肌理の情報が埋め込まれており見え方を多様にする。あまりにも多様な見え方にも関わらず、私たちが対象を対象であると知ることができるその不変な意味・性質のことを「不変項」と呼ぶ。

視覚に訴えるアニメーションは、キャンバスや動画用紙、粘土を載せる撮影台などを基盤として、対象とそれを表現できる肌理、さらには描いている対象と対になる光の配列を作ることで、対象がそれぞれ持っている不変項を埋め込むことによってしか表現できません。

今日を生き延びるためにアニメーションが教えてくれること (みらいへの教育)

 観察点を移動させて、包囲光の変化、その流れをつかまえることができる(オプティカルフロー)。まっすぐの道を進むとき、正面には全く肌理が変化しない一点があり、そこを中心に包囲光が流れていく。包囲光の全体が動かないとき、私たちは自分が止まっていることを知覚する。一部が動くとき、対象の位置が変化していることを知覚する。

 

※映画は多くの写真を縦に並べて作る。一秒あたり24枚の写真を一定の速さでスクリーンに投射する(パソコンやゲームの映像は毎秒60枚。これをフレームという)。しかしフレームが24だろうが60だろうが等間隔で画像が並んでいることには違いなく、コマの間隔を変えることは基本的にはできない。アニメーションの場合も映画と同じく秒速24フレームである。しかし24枚すべてに絵を作っていくのはつらいので、2,3コマずつ同じ絵を使う。それぞれ「2コマ打ち」「3コマ打ち」という。