にんじんブログ

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(メモ)にんじん的物理の勉強② 力(ちから)

 R^3×Rとその上を走る関数c。そしてこのcは無限回微分可能である。要するにめっちゃヌルヌル動く。荒っぽい言い方をすれば、途中で途切れたりしない。「物体」がいきなりワープしたりしない。で、この関数の微分を速度、二階微分を加速度といい、それぞれv,aと書く。速度という以上なにかが早い感じがするかもしれないが、別に何もない。

 さて、ここでR^3×RからR^3への関数Fを考える。これが力(ちから)だ。たとえば1900年の1月1日をt=0とするエクセルみたいな関数Fを考え、(1,1,1)の箇所をピンポイントに押すと、F(1,1,1,0)=(10,20,10)みたいに出力される(力にも向きがあることに注意)。もちろんt=1においてはもう0かもしれない。(2,2,2)においては何も力がかかっていないかもしれない。だから定義域に空間と時間が含まれている。数学的には力というものは時間を含めた空間全体に広がっており、そう考えたほうが理論的には都合がよい。あっちではバネがフックの法則にしたがい、あっちではボールが落ち、あっちでは……となっている。Fは謎めいているが、実用上はギュッと空間を限定して、よくある物理の教科書みたいに一本矢印を書いてそれがFのすべてであるような顔をさせる。でもあの矢印は実際はFではなく、F(1,1,1,0)という出力結果なのだ。うるせえかもしれないが、f(x)=x^2がx^2という出力結果を示しているのか、fという関数について述べたものなのかという区別と同じぐらい、重要な問題だ。

 ただし、Fという一字で未来永劫、すべての力を表現しきっているわけではない。当たり前だ。だって(1,1,1)というポイントに正反対に力をかけることだってあるのだから。さらに、F(1,1,1,0)=(10,20,10)以外のポイントでは全部(0,0,0)のことだって定義上ありえる。

 そう思えば、(10,20,10)でFという関数そのものを表してしまうのもそこまでおかしな話ではない。ただ、Fはある一定の時空全体において定義されている、ことはおさえておく必要がある。