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ウィトゲンシュタインを読むなら是非この本から!

 

 ウィトゲンシュタインの入門書

 入門書は、

 

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫)

ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』を読む (ちくま学芸文庫)

 

 

 これが一番なのではないかなと思うのですが、最近になって違う本を知りました。

 

ウィトゲンシュタイン (講談社選書メチエ (21))

ウィトゲンシュタイン (講談社選書メチエ (21))

 

 

 講談社選書メチエの21番、グレーリングさんという方の「ウィトゲンシュタイン」です。こちらは論理哲学論考哲学探究、そしてウィトゲンシュタインの生涯といった幅広い内容を扱っています。けれどそれほど分厚くなく、コンパクトなのが魅力です。

 どうしてわざわざ番外編を作ってまでこちらを推すのかというと、この本には思想の解説のあとに作者による反論が入るから。理由をつけたうえで「これはどうなの?」と冷静に手厳しいことをいうので、ウィトゲンシュタイン信者みたいにならなくて済みます。

 野矢さんの本はもちろんわかりやすく素晴らしいのですが、どこからどこまでがウィトゲンシュタインの思想で、野矢さんの思想なのかがよくわからないところが欠点でしょう。「こういう説とこういう説があるがわたしはこっちだと思う」「ウィトゲンシュタインはこう言っているが、わたしはこうだと思う」というのがポンポン出てきます。

 一方でグレーリングさんの本は

 となっていて、道筋的にも大変見やすいです。ただ基本的に後になればなるほどウィトゲンシュタインをボコってくる傾向にあるので、こちらを先に読むとウィトゲンシュタインはまぁいいか」となりそうな気もします。にんじんとしてはウィトゲンシュタインがボコられるのを見るのは楽しかったです。彼が生きていたら恐ろしいほど反駁してたんだろうなあと妄想します。ポパーとの一件もありますし。

 

 

ポパーとウィトゲンシュタインとのあいだで交わされた世上名高い一〇分間の大激論の謎 (ちくま学芸文庫)

ポパーとウィトゲンシュタインとのあいだで交わされた世上名高い一〇分間の大激論の謎 (ちくま学芸文庫)