世の中にはどうも納得できないことがあります。
今回はそういう話です。
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夢の話
こんな話を聞いたことがないでしょうか。
人間というのは眠っている間は夢を見ているけれど、起きたときに覚えているのはその一部分だけ。夢を見ずに起きたと思っていても、実際は見ていて、覚えていないだけなんですよ。
これほど納得できない話が他にあるか?
そうかそうか、わたしは覚えていないだけなんだな、本当のところは夢を見ていたけど、覚えていないんだな、ハァ~ン……となる人は実はほとんどいないのでは? しかしこういう文章を書いている以上、すんなり受け入れている人が一定数いるとにんじんは思っているわけですが。
覚えていないだけで必ず見てる……?
たとえばですね、眠っている間にチクリと針で刺されたとします。でも眠っていて覚えていません。もっといえば、どこかの同人誌みたいに眠っている間にやらしいおじさんからイタズラされて起きたときに「あれ~? なんかパンツ脱げてる~! なんで~!?」ってなってる状況を考えてもよいです。
覚えていないからといって「なかったこと」にはならない。針で刺した奴はなにやっとんねんという話になるし、やらしいおじさんは逮捕されます。だから、夢を見ているというのもそれと同じことで、キミが覚えていないからといって夢を見ていないことにはならない
そういう反論がありうる。
けれども、夢の場合はそういう問題とは本質的に異なるわけです。
「見ましたか、見ませんでしたか」
「いいえわたしは見てません」
「いや、あなたは本当のところは見てたんですよ」
……… どういうこと?
やらしいおじさん事件と夢の件は何が違うのか
やらしいおじさん事件に比べて、夢の件は証拠に乏しいことでしょう。やらしいおじさんがそういう行為をしたことは外部から観察されることです。しかし夢の件ははっきり見たということがいえない。一体誰が頭を覗いて夢の映像を鑑賞できるんだい。
ちょっと待て。
それはやらしいおじさん事件だって同じことでしょう。やらしいおじさんだってそりゃバレないようにしてるわけでさ、普通は現行犯でとっ捕まることはない。あとになっておじさんの元気玉が見つかるとか、そういう証拠が発見されるわけだよ。間接的な証拠がね。
夢の場合だって同じじゃないかな、夢を見ているとき君の体にはしかじかの反応がある。たとえば夢を見ているときはパンチパーマになるとしよう。しかしパンチパーマになっていたキミは起きてみれば「夢を見ていない」という。
おじさんだって元気玉が見つかっても「それでも僕はやってない」と言いうる。結局同じことなんだよ。
いやいや、それってパンチパーマになっているときに夢を見ていると帰結しているわけだけど、そもそもそれはどうやって推論できたのか。まさか夢を見ている人は「今夢みてま~す」と言ったのか?
しかし言いたいことはわかるのです。
入眠と同時に、あるいは少ししたあとで脳の特定の部位が活発に動き出すんだろう。そうしてそれは「起きているときになにかを見ている」ときと同様の動きをするんだろう。
それで普通こういうものは「何かを見ている」と帰結するものだろう。おじさんの元気玉が体内から発見されれば、おじさんが何かやったんだろうと思うのは極めて蓋然的……疑問を差しはさむ余地なし……。
そうか……僕はまったく覚えていないだけで夢を見ていたのか……。( ◜ω◝ )
針で突き刺す
つまりこういう。
「いま痛かった?」
「?? ううん、別に。いまなにかした?」
「でも痛みはあったんだよ」
「どゆこと……?」
「君の脳がね、それを教えてくれるんだよ( ˙ᾥ˙ )」
「きもちわりいなお前」
もちろんこれにも反論が起こる。
そんなことはありえない、そういうケースがあれば単純にその脳の反応が痛みを示さないというひとつの証拠になるだけだ。
じゃあなんで夢を見ていないという主張が通らないのでしょうか。
たしかに夢っていうものが忘れやすいことはみんな知っています。起きてすぐにどんどん消えて行って、遂には忘れてしまう。でも「見た」ということだけは覚えている。内容は全く覚えていないけれど、夢を見たことだけは覚えている。
けれどこの場合、夢を見たことすら忘れている。無論内容だって覚えちゃいない。でも脳の反応からすれば確実に夢は見ているはずだ。
いや見てない。
ハハハそりゃ仕方がないよ君は覚えていないだけなんだよ。本当のところは夢を見ていたんだけど、まったく覚えちゃいないんだね。
まとめ
前からずっと「覚えていないだけで毎晩夢を見てるんだよ」という話が疑問で疑問で仕方がありませんでした。詳しくはわからないのですが、ともかく脳がそういう反応をしているらしいのです。でも見ていないものは見ていないし「いやいや見てるんだって」と言われるたびに「そう言われてもな」となってしまいます。
( ◜ω◝ )ブログを見ているあなたはどう思うでしょうか。
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