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にんじんと読む「組織論」

 今回は「組織論」をちょっとだけ読みます。

 

組織の定義

  •  「組織」とは、2人以上の人々の、意識的に調整された諸活動、諸力の体系である。

 重要な点は①活動・諸力の体系であるということです。その力を担当する個人の特徴は直接には関係がありません。しかし個人からいかに力を引き出すかという点が組織論においては主要なテーマのひとつになる。②体系(system)であって、相互に作用しあう。それがもたらす結果は個々の要素に還元できず、個人の努力の総和以上の成果を達成できる理由とされる。一方で、相互作用があるということで利害の対立が起こってマイナスの効果をもたらすこともある。この解決も主要なテーマとなる。③意識的に調整されている。「会社のために報告書を作成している事務員は、彼自身の個人的関心とはまったく関係ない場所、時間、形式、内容によって仕事をしている」

 

  • 「非公式組織」とは、無意識的に調整される組織のことである。
  • 「公式組織」とは、組織のことである。

 

 組織の定義から、組織とは活動・諸力を稼働しているときにのみ存在する。企業などで組織が存続し続けているのは、組織化への強い圧力があるおかげである。組織構造や組織文化は、こうした安定的パターンを生み出す源泉といえる。

 組織成立の十分条件は、(1)伝達(2)貢献意欲(3)共通目的、である。組織の存続はこの三要素をそのときの環境条件に合わせて結合できるかどうかが重要で、経営者の役割はここにある。

 

組織均衡論

 組織が成立・存続し続ける条件を明らかにした理論が組織均衡論である。組織均衡論の中心的公準は次の5つの言明によって示される。

  1.  組織は、組織の参加者と呼ばれる多くの人々の相互に関連した社会的行動の体系である。
  2.  参加者それぞれ、および参加者の集団それぞれは、組織から誘因を受け、その見返りとして組織に対して貢献を行う。
  3.  それぞれの参加者は、彼の提供される誘因が、彼が行うことを要求されている貢献と、彼の価値意識に照らして、また彼に開かれた代替的選択肢に照らして測定して等しいかあるいはより大である場合にだけ、組織への参加を続ける。
  4.  参加者のさまざまな集団によって供与される貢献が、組織が参加者に提供する誘因を作り出す源泉である。
  5.  したがって、貢献が十分にあって、その貢献を引き出すのに足りるほどの量の誘因を供与している限りにおいてのみ、組織は「支払い能力がある」――存在し続けるであろう。

 組織の参加者とは、組織のもたらす誘因によって、組織に貢献を行う者である。だから従業員、資本提供者、生産手段供給者のほかに、顧客もこの中に入る(2)。組織は参加者から受けた貢献をもとにさらなる誘因を作り出すシステムでもある(4)。参加者は組織からもたらされる誘因と、彼がとりうる他の選択肢を比較して、組織への継続的参加を決める(3)。その貢献の量に比して誘因の供与が少ない場合は組織は崩壊する(5)。