にんじんブログ

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将来価値計算を勉強したので計算などしてみる(年金)

年金終価係数の導出

 毎年A円を利率xでn年間運用する。すると次のようになる。

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 これをさらに計算すると、

 

f:id:carrot-lanthanum0812:20210826165304p:plain

 こうなる。つまり、Aに掛けるところの分数が、年金終価係数である。

 

 

 

年金

(にんじんはこういう計算が苦手なので、どこかしら間違っていたら教えてください!)

(年金には老齢年金だけではなく、障害を負った時にお金が出る障害年金もありますので単純に「年金は無駄だから未納!」を決め込むのはおすすめしません)。

 

  •  A = 199320円  (月額16610円)
  •  n = 40年

 とすると、×[(1+x)^40 - 1]÷xになっている。これが現在の老齢年金満額の780900円を超えるためには何パーセントの運用ができていればいいのだろうか。

 つまり199320 * ×[(1+x)^40 - 1]÷x ≧ 780900である。

 結果は以下のように、x≧-0.255242 となる。マイナスの運用でない限り780900円は余裕で稼げる(199320*40で普通に780900円は超える)。

www.wolframalpha.com

 だが、老齢年金のすごいところは780900円を出し続けるだろうということである(現実には無理だろうが)。そこで今度は780900×15年が60歳になった時点で溜まっているものとして、計算してみよう。(念のため、現在のところ、年金が実際に出るのは65歳からである)。

 つまり、199320 * ×[(1+x)^40 - 1]÷x ≧ 780900*15 である。

 結果は、x≧0.0187305 となる。つまり2%ぐらいの運用を毎年していればこのスコアは出せるということである。実際、2%で運用したとすると、199320 * ×[(1+x)^40 - 1]÷xにx=0.02を代入してみれば、1203万9323円となる(780900*15=1171万3500円)。つまり年金には2%ぐらいしか複利効果が働いていない

 もしあなたが年金を全額免除される世帯でありつつ、それでいて毎年199320円を運用できる余裕があるとすれば、一銭も払わずに585万6750円を得ることができる。

 

 では今度は付加年金を加えてみよう。毎月400円、つまり毎年4800円を保険料に上乗せして40年払い続けると、一年でもらえる年金額が96000円プラスされる。つまり780900+96000=876900円になる。

 つまり、(199320+4800) * ×[(1+x)^40 - 1]÷x ≧ 876900*15 である。

 これを計算すると、x≧0.0230984となる。つまり2.31%を超える運用を毎年達成しなければ年金には勝てない。

 

 では今度は年金の受給繰り下げを行なってみよう。2020年の年金改革法で10年繰り下げができるようになったから84%も年金額が増加できることになった。その代わり、その10年間の間はこちらも運用を続けさせていただく。寿命はそれに応じて減るはずであるが、ここでは年金を15年間は受け取れることに固定しておく。

 つまり、199320 * ×[(1+x)^50 - 1]÷x ≧ 780900*184%*15 である。

 これを計算すると、x≧-0.0907434となる。マイナス運用になってしまった。つまり年金の繰り下げを10年行うより、50年間貯金するほうが儲かることになる。

 だが、冷静に考えて定年を超えてまで保険料を毎月収め続けるのは嫌すぎる。

 というわけで今度は、繰り下げの間は働かないことにする。

 つまり、199320 * ×[(1+x)^40 - 1]÷x × (1+x)^10 ≧ 780900*184%*15である。40年間は積みたてて、その後10年間は複利効果だけ期待する。

 これを計算すると、x≧-0.0481219になる。相変わらずマイナスである。10年という時間はあまりにも長すぎたようだ。

 

 では今度は繰り下げと付加年金を組み合わせてみよう。

 (199320+4800) * ×[(1+x)^40 - 1]÷x × (1+x)^10 ≧ (780900+96000)*184%*15

 これを計算すると、x≧-0.0456312となる。マイナス運用である。

 

 年金が5年から10年へ繰り下げが可能になったのは罠だったのだろうか。今度は5年繰り下げをしてみよう。繰り下げの間は働かないことにする。

 つまり、199320 * ×[(1+x)^40 - 1]÷x × (1+x)^5 ≧ 780900*142%*15

 これを計算すると、x≧0.0283104となる。2.8%……。

 

 厚生年金は少々複雑なので大体になるが、勤続40年で平均報酬月額が30万だと83万円ぐらい年金額が増える。厚生年金に入っている分、保険料は高くなり会社と折半して25620円ぐらいになる。

 つまり、307440 * [(1+x)^40 - 1]÷x ≧ (780900+830000)*15。

 これを計算するとx≧0.0318234になる。3.2%運用ぐらい

 ちなみに平均報酬月額が20万だと55万円ぐらい増えて、18300円ぐらい毎月払うことになる。

 つまり、219600 * [(1+x)^40 - 1]÷x ≧(780900+550000)*15。

 これを計算するとx≧0.0381151になり、4%運用になる。