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にんじんと読む「借りの哲学」 第二章

第二章 《借り》から始まる人生

 借りを認めることは自分の力ではできないことがあると素直に認めることである。私たちは生まれたとき無力でありだれかの世話にならなければ生きていけない。人間は借りと切っても切り離せない存在である。

 

【メモ】

 以上。残りの部分は宗教的な話ばかりのため割愛。

 結局のところ、借りについての議論は人間がいかに依存的動物であるかという話なのだ(依存的な理性的動物: ヒトにはなぜ徳が必要か (叢書・ウニベルシタス 1076))。対するのは、私は誰にも依存していない、あるいは、依存していないことこそ「自立」である、とする一派である。要約するに、私たちは「依存的」という人間の基本的事実を説明するための「借り」という別の語彙を手に入れ(いささか宗教的だが、おとぎ話として依存関係を説明するには良い)、「自立」という概念を改めて吟味したということになる。また「交換」を基調とする「資本主義」についても疑念を挟み、私たちにこの幻影を見せている社会構造であるという主張を見た。ただし資本主義という語彙はきわめてあいまいであり、定義がはっきりしない。