2019年度社会保険労務士試験
試験日:平成31年8月26日
試験科目:
選択式はそれぞれ一問ずつ。配点は5点。8科目。満点=40点
択一式は2つの一般常識科目を統合して計7科目。それぞれ10問。配点は10点。満点=70点
合格基準:
合格基準は毎年変わります。目安として、フォーサイトの記事を引用しましょう。
- 選択式:総得点21点以上かつ各科目3点以上
- 択一式:総得点46点以上かつ各科目4点以上
すなわち選択式は総得点・各科目点数それぞれに半分を超える点数をとればよいことになります。択一式は合計が45点を超えなければならず、各科目点数の半分をとればいいです。ゆえにどの科目もまんべんなく勉強しなければなりません。
合格のための戦略
資格試験で重要な点は、試験で良い点をとることが目的ではなく、資格をとることが目的だということです。満点を目指す必要はまったくありません。定石通り、難問や奇問は切り捨て、拾えるものを最大限拾っていくことが重要です。
拾えるものとして一番に挙げられるのは過去問です。社労士の出題はほとんどが過去問で出た部分の言い回しを変えたものです。たとえば「労働時間は8時間を超えてはならない」と出たら、当然「10時間働かせる」のは駄目なのは当然です。
もし過去問が2割しか出題されないとしても、選択式の70問=350題のうち70題は過去問から出るため、正答率は跳ね上がります。1問のうち1題でも正誤がはっきりしているものがあれば、選択肢がひとつに定まるか、半減するからです。〈何個間違えているか〉という正誤個数問題が恐ろしいですが、それでも選択肢は減りますよね。
次に挙げられるのは法改正です。法律系の資格試験では必ずといってよいほど法改正に関わる問題が出ます。たとえば今年は安衛法の「面接指導」が「時間外労働80時間以上」となりましたが、出題される可能性は高いです。もともとは90時間でした。
法改正問題については市販されている社労士の模試本で取り上げられていると思います。模試に取り組むのは終盤だと思いますので、やはり基本は過去問ということになります。
社労士試験は結局のところ記憶だけが頼りになる試験です。考えるにしても元となる知識がないと考えようがありません。そして「いつ使うんだよ」ということも覚えないといけないので自然と忘れていきます。とにかく何周も何周も取り組んで、忘れてませんという状態で試験に臨むのが一番です。
簡単な分類ですが、①労働関係、②社会保険関係の二種に科目を分けることができます。①について、労災と雇用保険は互いに見比べながら勉強し、②については厚生年金と健康保険を見比べながらやると効率がよいでしょう。
たとえば健康保険の適用事業と厚生年金の適用事業は別個に覚えるより、どういう違いがあるかを見たほうがはるかに簡単です。厚生年金の適用事業=健康保険+船舶になってます。確認してみてください。
また、徴収法は重要です。雇用保険には適用事業所設置届があるのに労災には設置届がありません。一方、徴収法では労災・雇用の事務をまとめて行う一元適用が定められていて、保険関係成立届を書くことになっています。ですがその例外として雇用保険を使わない事業所は労災と雇用を別々に扱うのです。
保険関係成立届は結局書かないのといけないのですが、その際雇用保険がどうであるかで一元になるか二元になるかが変わります。だからこそ、雇用保険には設置届があって、労災にはないものと考えられます(にんじんが勝手にそう推理しているだけですが)。……という風に 労災・雇用・徴収を見比べていくと、勉強の効率が上がります。
テキスト
教科書はこちら。勉強方法としては、「教科書」と「過去問」の行ったり来たりです。随分解けるようになってきたら2019年度版の問題集にも取り組んでみましょう。
全部TAC本になってますが、統一していたほうがわかりやすいからです。教科書を基準に参考書を選んでみましょう。教科書を複数買うのは、過去問を何度もやるという方針から言ってあまり意味がないと思います。
保険法の読み方
- 保険者。誰が保険を管掌しているのか?
- 適用事業。なにが適用除外なのか? 暫定任意適用事業は?
- 被保険者。被保険者を自分で分類できるように。
- 届出。期限と提出先。
- 保険給付。その種類と条件。