にんじんブログ

にんじんの生活・勉強の記録です。

MENU にんじんコンテンツを一望しよう!「3CS」

過去記事

にんじんと読む「怒りの心理学」 第五章

第五章 怒りの健康への影響 人間の健康を害するとされる感情には「怒り」と「不安」がある。怒りの持続は自律神経系に影響し副交感神経系の活動を鈍らせ心臓病につながったり、逆に、怒りの抑制は免疫系に影響を与え心臓病に繋がるという結果がある。怒りの…

にんじんと読む「怒りの心理学」 第四章

第四章 怒りの鎮静化 怒りの鎮静化プロセスを三段階に分け、それぞれの段階で「感情」「認知」「行動」がどうなっていくのかを見てみよう。 まず第一段階においては、怒りはもちろん強く、怒りを肥大化させる考えであり、人や物にそれをぶつけようとする。怒…

にんじんと読む「怒りの心理学」 第三章

第三章 怒りの表出 怒りに伴う反応には2種類ある。生理的兆候を含む「表出的反応」と「道具的反応」である。前者は顔が赤らんだり声が震えたりするもので、後者は社会化の程度を反映したものでコントロールの余地が大きい。道具的反応は4群に大別される(A…

にんじんと読む「怒りの心理学」 第二章

第二章 怒りの認知 人が怒りを感じるときには「被害にあった感覚」と「責任が相手にあるという感覚」が必要である。嫌な思いをしたんだぞ・大切なものだったのに&お前がやったんだ・避けることができたはずだ……という下位要素をそれぞれ含む。責任というも…

にんじんと読む「怒りの心理学」 第一章

第一章 怒りの理論 基本感情: 驚き・喜び・恐れ・嫌悪・悲しみ・怒り これを4つの側面から眺め、その定義を検討する。:「認知」「生理」「進化」「社会」。怒りは単に血圧が上がるとか呼吸数が上がるとかいう生理的・身体的変化だけではなく、故意性や不…

にんじんと読む「パニック障害と過呼吸」🥕

<パニック発作> 以下の症状のうち4つ以上が突然に現れ、10分以内に頂点に達する。 動悸、心悸亢進、または心拍数の増加 発汗 身震いまたは震え 息切れ感または息苦しさ 窒息感 胸痛または胸部の不快感 嘔気または腹部の不快感 めまい感、ふらつく感じ、頭…

にんじんと読む「なぜ、私たちは恋をして生きるのか」🥕 ⑤

「なぜ、そこまでして人は他者を求めるのか」 「他者こそが「私」を「私」たらしめる存在ゆえ」 とはいえ、恋においては特定の他者を求める。ただその裏面には、つねに自己という存在への希求が隠れているということだ。 九鬼は『情緒の系図』において、人間…

にんじんと読む「なぜ、私たちは恋をして生きるのか」🥕 ④

日常的な他者との「出会い」 和辻哲郎は、人間は「間柄的存在」であると言った。たとえば生徒の前では、教師は教師としてふるまう。タクシーに乗り込むときはタクシー運転手は見知らぬ他人ではなくまさしくタクシー運転手であり、知らない人と密室に閉じ込め…

にんじんと読む「なぜ、私たちは恋をして生きるのか」🥕 ③

「いき」の位置 揺れ動く関係と不安定に生成する自他の姿があらわれてくるのは、日常的な態度が破られたときである。日常的には、たとえば信頼や約束といったものは相手も自分も変わらないことを前提として成り立つ。相手が自分の力ではどうにもならない存在…

にんじんと読む「なぜ、私たちは恋をして生きるのか」🥕 ①

恋愛ってなに? 恋愛とは、「君じゃなきゃだめ」なものである! 個人vs個人であり、独立した他者と理解し合うことである。「自分の存在の単独者性」の発見である。個人としての自己の発見である。だからこうした恋愛観を持っている人は、吉原遊郭で行われて…

【二回目】にんじんと読む「男たち/女たちの恋愛」🥕 ⑥END

⑥ 平塚らいてうによって推進されたケイの「恋愛至上主義」「母性中心主義」に異をとなる女性たちも当然、存在した。大正3年、尾竹一枝を中心に純芸術雑誌を目指す『番紅花』が創刊。恋愛ではなく芸術を通して「自己」を追求する。そこでは女同士の恋愛を肯定…

【二回目】にんじんと読む「男たち/女たちの恋愛」🥕 ⑤

⑤ 次は女性について見て行こう。女性の「自己」についての議論は明治三十年代後半頃から徐々に登場してきた。そのきっかけは明治32年の高等女学校令公布であり、義務教育以上の教育を受けた女性が存在感を放ちはじめていたことである。もちろん高等女学校教…

【二回目】にんじんと読む「男たち/女たちの恋愛」🥕 ④

④ このような立身出世を望まない「反社会」的な考え方が広まることは当然社会から見て望ましいことではなかった。特に日露戦争終結(明治38年)後は政府も「煩悶青年」たちに関心を強く示し、明治39年には国民としての自覚をもつように訓令を出している。自…

【二回目】にんじんと読む「男たち/女たちの恋愛」🥕 ③

③ さて、このように形成された「夫婦愛」の形にすべての人が同意していたわけではない。明治20年代後半から明治末にかけて、立身出世という公的規範、男性が担うべき役割といったようなものを否定し、自己探求のみを求めた青年たちがいたのだ。彼らは必ずし…

【二回目】にんじんと読む「男たち/女たちの恋愛」🥕 ②

② 明治20年代、真友という概念ととも構築されていたのは「家庭(ホーム)」だった。はじまりは明治28年『女学雑誌』において描かれた家庭の姿だった。そこにおける家庭像は、成員間に特別な関係性、愛情や親密さといった情緒的結合を求めるものであった。実…

【二回目】にんじんと読む「男たち/女たちの恋愛」🥕 ①

① 巌本善治や北村透谷は、明治20年代初頭に、自分の愛する女性のことを恋人ではなく「真友/親友」とよんでいる。『現在では同性間のものとしてイメージされる友情と異性間のものとしてイメージされる愛情は、明治二〇年代においては地続きだったのである』…

にんじんと読む「『竹取物語』から「かぐや姫」へ」🥕

『竹取物語』の内容 『竹取物語』には伝承の話型が5つ含まれる。竹取翁伝承・異常出生譚(異常誕生譚 - Wikipedia)・致富長者譚・天人女房譚(⊂異類女房譚)である。竹取物語に見られるのは天人女房譚のうちの羽衣説話である。 羽衣説話は、天女が地上で羽…

にんじんと読む「肉食の哲学(ドミニク・レステル)」🥕

倫理的ベジタリアン 過去のベジタリアンたちと動機 「なんで植物は食べていいんだ?」 倒錯した動物「愛」 政治的ベジタリアンへ 倫理的ベジタリアン この本の主要な「敵」は、倫理的ベジタリアンである。ベジタリアンとは植物だけを食べることを好む者のこ…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 終章

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 終章 統計学の存在論・意味論・認識論 あらゆる経験科学は、その対象がどのような存在物であり、またその説明に際してどのようなものが仮定されなければならないのかについての想定を有している。では統計学においては…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第五章(②)

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第五章 因果推論(②) 因果推論の根本問題は、私たちがこの世界に生きており、他の世界ではないということである。なんとか歩みを進めるために、何ができるだろうか。それがフィッシャーの無作為比較試験Randomized Con…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第五章(①)

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第五章 因果推論(①) 帰納の問題と因果の問題を同一視したのはヒュームだった。つまり、帰納問題の正当化と、原因から結果への推論の正当化は同じ問題の表裏に過ぎなかった。 しかしそもそも因果とはなんなのか。ヒュ…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第四章②

第四章 モデル選択と深層学習(②) 予測に特化したアプローチとして、深層学習deep learningを取り上げよう。深層学習の標準的なモデルは多層ニューラルネットワークdeep neural networkである。ニューラルネットの一つ一つの点が確率変数を表しており、これ…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第四章①

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第四章 モデル選択と深層学習(①) 私たちはこれまで、まるで事象の背後にある斉一性=確率モデルが真実と近ければそれが一番よいのだという風に話をしてきた。だが、「予測」に絞って考えれば、実は真実から遠い確率モ…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第三章②

第三章 古典統計(②) 仮説検定という検査装置はその仮説自体については何も言わない。棄却するかしないかを、設定した許容範囲で判定をしてくれるが、しかし仮説自体については正しいとも正しくないともいわないのである。こうした事情から検定理論の生みの…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第三章①

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第三章 古典統計(①) ベイズ統計も古典統計も観測されたデータをもとにその背後にある確率モデルについて知ろうとする点においては同じだが、(1)主観主義vs頻度主義という確率についての意味論がまず異なり、(2)…

にんじんと読む「人類史のなかの定住革命(西田正規)」🥕 ②

定住革命 サルや類人猿などの高等霊長類は100頭程度の単位集団を形成し、固有の遊動域を移り住んでいるが、人類もまた出現して以来数百万年を遊動生活者として生きていた。定住生活を始めたのはおよそ一万年前頃のことだが、そこから生じて来た社会の複雑化…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第二章②

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第二章 ベイズ統計(②) 哲学的認識論epistemologyの主要な問いは「知識とは何か」であり、これはプラトン以来、正当化された真なる信念だと受け入れられてきた。真なる信念であるだけでは駄目なのは、偶然そうなったと…

にんじんと読む「人類史のなかの定住革命(西田正規)」🥕 ①

手形動物の頂点に立つ人類 手形動物の頂点に立つ人類 霊長類を形態学的に分類することの困難を指して、「特長がないのが特長」と人々にいわしめたが、今西錦司は『生物的自然における生物には、博物館の標本のように、単にけいたいだけの生物はいない。その…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第二章①

carrot-lanthanum0812.hatenablog.com 第二章 ベイズ統計 (①) 確率モデルのあり方について仮説をたて、与えられたデータをもとにその仮説を評価することを通じて帰納的推論を行う。そのようなことを具体化するための方法論はベイズ統計、古典統計、モデル…

にんじんと読む「統計学を哲学する(大塚淳)」🥕 第一章

第一章 現代統計学のパラダイム この記事では数学的な定義を行なわない。 大まかに言って統計学とは、数字や数学を用いてデータをまとめ、それに基づき推論するための学問である。(略)現代統計学には、「記述統計」と「推測統計」という二つの側面がある。…